年齢を重ねても美しく、はつらつとしている人たちは、どんなものを食べているのだろうか──。食生活を見直したのは20代後半の頃だという羽田美智子(54才)に、朝の習慣や食事で大切にしていることを聞いた。
テレビやスクリーンで見せる透明感のある美しさの裏には、食へのこだわりがあった。
「昔は、食事はお腹を満たすためのもので、内容までは気にしていませんでした。しかし、年を経て『何を食べるか』がすごく重要だと思うようになりました」(羽田・以下同)
撮影がないときのひとりの朝食は「白米に雑穀米を混ぜたご飯」「ぬか漬け」「みそ汁」が不動。そこに、西京焼きやかぼちゃの煮物など、前の晩の残りが加わるという。
「テーマは“旅館の朝ご飯”のイメージです。雑穀米は肌やアンチエイジングに効果的な栄養素が含まれ、発酵食品のぬか漬けは腸活に最適です」
朝のルーチンもあるにはあるが、時間が不規則なことも多く、絶対厳守ではない。
「朝起きたら窓を開け、フローリングモップで床を拭き、簡単に水回りの掃除をします。
その後、ラジオ体操第1と第2を通しでやって、腕立て伏せを40回、プランクを6分ほど行って、朝食の支度にかかります。
ラジオ体操と2つの筋トレは、本当は週5日はやりたいところですが、いまは週に3日くらい。過去に朝のルーチンを決めてやってみたこともありましたが、続かなくて(笑い)。真面目な性格なので、『今日もできなかった』と負い目に感じてしまうんです。だからいまは『毎日違って、それでいい』と思うようにしています」
ラジオ体操はもう5〜6年続いている。
「スタッフからもらった、ラジオ体操の曲が流れるブタの置物を愛用しています。第2が流れる方の置物が壊れてしまったので、第2だけは自分で歌いながら(笑い)。
真剣にやると、心臓がバクバクするほどの運動量ですし、就寝中に固まった背中や首が気持ちよく伸びて、『今日もいけそう』な気がします。
もうずっとやっているので、最近では、3〜4日やらなくても体の調子が変わらなくなりました。コツコツ続けることが大切なんですね」
7年前の食事がいまの体を作っている
食生活を見直したのは20代後半の頃。
「もともと体が丈夫で、熱が40℃近くあっても寝込むことがないくらいでした。ところが、ひとり暮らしを始めた20代後半から、風邪をひくと長引き、インフルエンザで入院するほど高熱が出るように。私の体に異変が起きているなと感じ始めました。
ある俳優さんとそんな話をしていたら、『7年前に食べたものがいまの体を作っているんだって。羽田さん、7年前は親元にいたでしょう? お母さんの食事がよかったんだよ』と言われたんです。
改めて振り返ってみると、実家では、母が毎日欠かさず3食きっちり作ってくれていた。『あの生活で私の体は健康だったんだ』と、食生活を見直すきっかけになりました」
それからは、食べるものが体調に直結するようになった。