パリの高級ファッションブランド「クレージュ」のクールなロックテイストのビニールジャケットと、同ブランドの象徴的アイテムの膝上30cmの超ミニスカート。そこから伸びる細くて長い脚の先には、白と黒のロングビニールブーツ。細身のスタイルも合わさって、圧倒的にかっこいい。これで68才というから、驚かずにはいられない。
日本が誇る名シンガー・ソングライター松任谷由実は10月下旬の深夜、ニッポン放送「松任谷由実のオールナイトニッポンGOLD」の放送を終えると、大勢のスタッフに見送られながら、颯爽と帰路についた。
ユーミンを知るあるベテランスタイリストは「天下のユーミンとは分かってはいますが、こんなおしゃれができる68才の女性が、他にいるでしょうか。髪型もばっちりで、とんでもないオーラでしょ」と脱帽する。
歌手デビュー50周年を迎えた今年は、お祝いラッシュだ。10月25日には、元棋士の加藤一二三九段(82才)らとともに、文化功労者に選ばれた。2013年の紫綬褒章に続く栄誉に、「これまでお世話になった方々、そして、私の音楽を愛してくれたたくさんのファンの人たちと、この栄誉を分かち合いたい」と喜んだ。
10月3日に発売した『ユーミン万歳!~松任谷由実50周年記念ベストアルバム~』は、オリコン週間アルバムチャートで19万枚を売り上げて、初登場1位。これで、ソロアーティストの「週間アルバムランキング通算1位獲得作品数」25作と、歴代1位を自己更新した。また、Billboard JAPANダウンロード・アルバム・チャートでも3週連続1位を獲得中と、その勢いは止まらない。
ある音楽雑誌編集者は「1970、1980、1990、20000、2010、2020年代と6年代連続でオリコンのアルバム1位獲得は、桑田佳祐さん(66才)や山下達郎さん(69才)でも成し遂げていない前人未到の大記録。まさに日本人は、ユーミンの曲とともに生きてきたわけです」と話す。本人も「今回の6年代1位というのは、長きに渡っての1つの証明にはなると誇りに思っています」と感謝。現在は、数多くのテレビ、ラジオ、雑誌で50周年特集を組まれて、引っ張りだこの毎日だ。
衰え知らずの歌声とナイスバディ―は、普段の努力の賜物だ。数年前のテレビのトーク番組では「毎朝1時間ほどアップ時間を設けています。ピラティスや筋膜リリースと体操をして朝風呂。サプリも飲みますね。年間100ステージある年は、もっとトレーニングやケアに時間を充てます」と告白していた。