10月12日、医薬品類の承認審査や安全対策などを担う厚生労働省所管のPMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)で、複数の薬について「新たな副作用」が報告された。
そのうち、解熱鎮痛薬ロキソプロフェンの「重大な副作用」には、〈急性汎発性発疹性膿疱症〉という項目が追加された。
これは38℃以上の熱が出て、全身の赤い発疹が出る症状だという。PMDAの審査専門員を務めた経験のあるナビタスクリニック川崎の谷本哲也医師が解説する。
「これは薬疹(薬剤によって生じる発疹)の一種で、アレルギー反応が生じたところが赤くなり、膿んでただれてきます。薬疹にはいくつか種類がありますが、そのなかでも重症度が高い。症状が出たらすぐに薬をやめる必要があります」
医薬品には効果とともにリスクがあるため、医師や薬剤師が参照する「医薬品添付文書」には副作用が記載されている。
注意しなければならないのが発売後に新たに確認され、「追加」された副作用についてだ。
「新薬は発売前の承認審査で治験の副作用情報が確認されますが、限界もあります。数千~数万人以上が使って初めて分かる副作用や、長期間使用することで生じる副作用もある。よく知っているつもりの薬でも、最新の副作用情報を把握する必要があります」(同前)
最新のPMDA報告から過去2年に追加されたものを表にまとめた。コロナ禍で受診機会が減った人も多いなか、服用している薬が該当しないか、確認したい。