臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、ジャニーズ事務所退所が発表された滝沢秀明氏(40才)がかつて火山探検で見せた人柄や手腕について。
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活動再開を期待する声が出てくるのも当然、と報じられた記事を見て思ったのが、ジャニーズ事務所副社長だった滝沢秀明氏の退社だ。いくつものメディアが”激震”という言葉を使って表現したのだから、マスコミや芸能界にとっても電撃退社だったのだろう。
タレントだったタッキーこと滝沢氏が裏方に転身したのは2018年末。前社長のジャニー喜多川さんの後継者とまで言われた滝沢氏が、10月31日付けで退社したと、ジャニーズ事務所が発表したのだ。すでにジャニーズのJr.を育成する関連会社、ジャニーズアイランドの社長も退任していたという。
滝沢氏が裏方に徹してから、その動向がメディアを通して表に出てくることはほとんどなかった。だが彼がどれだけ手腕を発揮したのかは、プロデュースしたというSnow ManやSixTONESの活躍を見ればわかるだろう。2020年1月、同時にデビューした2つのグループは、今やトップアイドルグループと言われるまでに成長した。
退社にあたり滝沢氏からのコメントも会見もないため、その理由について推測や憶測が流れているが、何も話さないということが、今の滝沢氏にとってメリットがあるということなのだろう。何も発表しないことで、今後の活動について方向性の幅は広がるし、そこまでのインターバルという時間的余裕もできる。滝沢氏がいつ、どこで、何をどのように始めるのか、活動再開への期待も膨らむというものだ。
何も語られないからこそ、彼が過去に見せたある一面に期待する声が上がったのだろう。私のように、あの時のような滝沢氏の勇姿をまた見てみたい!と思う人も多いのだ。それは彼がタレントだった2018年、正月に放映された『クレイジージャーニー』(TBS系)正月スペシャルでの溶岩大接近旅。ジャニーズアイドルのタッキーが、なんと火山探検家としての一面を見せたのだ。