10月中旬の午前3時頃、個性あふれる格好の女性がラジオ局から出てきた。頭には赤いねじりハチマキを巻き、オレンジやピンクの金魚が描かれた和柄のシャツとパンツを着用。その上からブルーの法被を羽織っている。襟には「浜口道場 京子」の文字がプリントされている。
ド派手な服装をしていたのは、レスリング元日本代表の浜口京子(44才)だった。この日、彼女は『霜降り明星のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)に出演。リスナーに姿が見せられないラジオ番組にもかかわらず、“勝負服”で収録に臨んだのだ。
収録後、ラジオ局から出てきた浜口の手には、サインペンが握りしめられていた。駐車場で出待ちをしていたファンを見つけると、自らファンに歩み寄って一人ひとりと会話をし、丁寧に対応。その“自前ペン”を使ってサインをするという、ファンへの神対応を見せた。
放送後のサービス精神もさることながら、肝心の“本番”も強かった。その日の放送は、リスナーの間で“神回”と称されている。
番組内で霜降り明星の2人と浜口は、存在しない3文字の言葉を次々と上げていく「架空3文字山手線ゲーム」に挑戦。序盤から浜口は4文字の言葉をあげるなど、ルールを無視して暴走。2ラウンド目で順番が回って来た際には、さらなる天然ぶりで笑いを誘った。
「せいやさんの発した『マラマ』という言葉に続けて、口をついて出てのが『マンピ』だったんです。浜口さんとしては、特に意識せずに話してしまったようですが、場の空気を感じて気まずくなったようで(笑い)。だからこそ、釈明しようと何度もその言葉を繰り返し、MCの2人は息もできないほど爆笑していました」(リスナーの一人)
暴走はラジオ収録だけに限らない。10月18日に放送された『サンデーモーニング』(TBS系)では、カメラに向かって突然、「あっぱれー!」「気合だー!」と絶叫。これには司会の関口宏(79才)も「おおお、びっくりした」と困惑の表情を浮かべた。
浜口は2004年のアテネ五輪と2008年の北京五輪で、銅メダルを獲得した。現役を引退後は、スポーツキャスターのほか、タレントとしても出演オファーが絶えない。彼女を“バラエティの天才”と称賛するテレビ局関係者も少なくない。
「日常のエピソードを聞いているだけでも、笑わずにはいられない。運転免許を取りに行った際には仮免に50回も落ちて、試験官から『京子ちゃんは運転しないでください』と手紙をもらったのだとか。
彼女は計算が一切ないので、お笑いタレントにはない天然の面白さを発揮してくれるんです。いまやフワちゃんの競合相手として、浜口さんの名前をあげる番組関係者もいるほどです」(バラエティ番組の若手ディレクター)