老若男女が楽しむ娯楽のひとつであるカラオケ。最近では昭和や平成初期の歌謡曲やポップスが、若い世代に歌われることも増えているという。
昭和から平成に時代が移り変わったそのとき、平成元年1月11日に発売されたのが、美空ひばりの大ヒット曲『川の流れのように』だ。
当初の予定ではアルバムの1曲だったが、美空ひばりが強く要望してシングルカットされた。同年の6月24日に亡くなったため、テレビでは数えるほどしか歌唱していない。しかし、日本音楽著作権協会(JASRAC)によれば、「平成で著作権使用料の分配額が多かった曲」の4位に。CD売り上げのみならず、カラオケで歌い継がれた証拠だろう。吉幾三の『酒よ』が1位に輝いた平成元年度は17位だった。死後もなお曲が浸透していった点に、「永遠の歌姫」と呼ばれる所以がある。
「カラオケ年間ランキング」演歌/歌謡曲部門1位は?
演歌の世界には、長く愛され続ける名曲がある。石川さゆりの『津軽海峡・冬景色』は発売から45年経った今も人気を誇り、昨年の「JOYSOUND カラオケ年間ランキング」の演歌/歌謡曲部門でも1位を獲得した。
元々1年の12か月を12曲で表現するアルバム『365日恋もよう』の中の1曲だったが、ファンの熱い声に押されてシングルカット。この曲で石川は初めてNHK紅白歌合戦に出場し、自身の代表曲となった。第94代内閣総理大臣の菅直人、ミスタータイガースと呼ばれた村山実だけでなく、平成生まれの西野カナもカラオケの十八番に挙げるほど、世代を超えて愛されている。