格上のドイツに快勝し、“ドーハの歓喜”を起こしたサッカーW杯日本代表を指揮する森保一監督(54)。日本にとって第2戦となるコスタリカ戦を前に、早くも「4年後」を見据えた議論が巻き起こっている。
果たして「森保続投」はあるのか。元サッカーマガジン編集長の大住良之氏は、森保氏の手腕を評価したうえでこう語る。
「通訳を介する外国人監督と違い、日本人監督は選手と直接コミュニケーションできることが強み。森保監督の“全員で力を合わせて任務を遂行しよう”という姿勢は選手に浸透しています。しかも森保監督はまだ年齢も若く、代表選手には25歳以下の選手も多い。4年後にはチームがさらに成熟する可能性が高く、次のW杯も森保さんに託すべきでしょう」
森保続投は大いに期待されるところだが、今後の去就のカギを握るのは日本サッカー協会だ。サッカージャーナリストの財徳健治氏が語る。
「続投は面白いですが、最終的に決断するのは協会の判断になります。これまでW杯を2大会連続で指揮した代表監督はいません。そのなかで果たして『森保監督続投論』の声が大きくなるかどうか。今後は監督選びと協会の思惑がどう絡み合うのかが焦点です」
サッカー界の御意見番・セルジオ越後氏はこう総括した。
「森保監督が日本人向けで、選手が力を発揮しやすいことは確かです。ただし世界基準では、監督人事はすべてW杯の結果次第。大会後に結果を総括して、続投か交代か決めることになるでしょう」
彼が4年後も監督として再びピッチ上で指揮することになるか。まずはコスタリカ戦の結果が鍵を握ることになりそうだ。
※週刊ポスト2022年12月9日号