芸能

高田文夫氏が子供の頃に魅了された白木みのる「台詞まわしも間もみごとな芸だった」

高田文夫氏が白木みのるの思い出について振り返る(イラスト/佐野文二郎)

高田文夫氏が白木みのるの思い出について振り返る(イラスト/佐野文二郎)

 放送作家、タレント、演芸評論家、そして立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫氏が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、2年前に亡くなっていた白木みのるの思い出についてつづる。

 * * *
 どうも中条きよしです。「うそ」です。まあ色んなことがありすぎ。村田兆治は「人生先発完投」、私は「人生中継ぎKO」。“成城で焼死”ときいて頭にピーンと浮んだのは、我が悪友だった景山民夫。あいつは50歳で成城で焼死した。

 こんなことが浮ぶのは私くらいのものでしょうが、2年前に白木みのるが亡くなっていたというニュースには正直びっくり。テレビ等から離れてからは実業家として成功していたと噂はきいていたが……。

 私が子供の頃、テレビの『スチャラカ社員』そして何と言っても藤田まこととの『てなもんや三度笠』は夢中で見た。小柄な上に高音で歌いあげ、芝居も達者なのを見て「なんて才能のある子役だろう」とずっと見ていた。一時期は白木演じる「珍念」の写真まで机の前に貼っていた。私が中学生になり高校になると珍念より全然大きくなったと自分で気付いた時、芝居のうまい子役ではなかったのだと知った。

 それにしても台詞まわしといい、間といいみごとな芸だった。『てなもんや』のあとは長いこと“北島三郎ショー”にゲストとして出ていた。本名は“柏木”なので“柏”を別々にして白木と自分で芸名をつけたらしい。

 兄弟漫才として売れた“酒井くにお(74歳)とおる(71歳)”の兄の方、私と同い年のくにおも亡くなった。毎年、元日のフジテレビ長時間演芸番組に出てもらい、会っていたので寂しい。若き日は浅草で修業をしたらしくその後大阪へ行き吉本へ、後に松竹芸能へ。日本舞踊花柳流の素養もあって、きれいに踊ってみせることもあった。台本を忘れてしまいとっさに弟に「とおるちゃん!」と連呼するのがうけた。弟が客席にむかって言う「ここで笑わないともう笑うとこないよ」には爆笑した。

関連キーワード

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン