オスプレイ(時事通信フォト)

オスプレイ(時事通信フォト)

 米国に振り回される格好で自衛隊の兵器調達が続くなか、変化の兆しも見え始めている。

「今年12月、防衛省が進める次期戦闘機の開発で、米国ではなく英国とイタリアをパートナーとすることが決まりました。

 自衛隊の戦闘機開発を巡っては、日本が米国に煮え湯を飲まされた過去があります。1980年代にF-2戦闘機を日米で共同開発した際、米政府は議会の反対を理由にソフトウェアの飛行制御プログラムを開示せず、日本側の開発費が高騰する原因となりました。さらに、開発終了後も米側は機体製造への参画を主張し譲らなかった。

 結果、1機約80億円で調達できる見込みだったF-2は約120億円に高騰。防衛省は同機の調達機数を当初の141機から94機に下方修正せざるを得ず、計画より早い2011年に生産を終えることになったのです。日英伊3か国共同で行なう次期戦闘機開発は難問もあると思いますが、安全保障面で日本が米国依存から脱却できるかどうか、その試金石になるでしょう」(半田氏)

 日本の防衛に米国との緊密な連携は欠かせないが、兵器購入の原資となるのは国民の血税だ。防衛費のGDP比2%を目標に掲げるのであれば、費用対効果は厳しく精査されなければならない。

※週刊ポスト2022年12月23日号

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