ライフ

「薬やめる科」医師が監修 「やめやすい薬」と「すぐにやめないほうがいい薬」

薬との付き合い方をどうするか(イメージ)

その薬は本当に必要?(イメージ)

 歳を重ねるなかで様々な基礎疾患に悩まされ、通う病院も服用する薬の種類も増える。しかし、医者の出す処方箋を信じて漫然と飲んできたその薬は本当に必要なのか。日本初の「薬やめる科」を開設した医師は「薬の9割はやめられる」と言う。

「長年、薬を飲み続ける方は多くいますが、本当にこのまま“薬漬け”の生活でいいのでしょうか」

 そう語るのは、熊本市にある松田医院和漢堂の松田史彦院長だ。松田医師は同院で日本初の「薬やめる科」を開設し、積極的な断薬・減薬の取り組みを行なっている。

 では具体的にどのような薬が「やめられる薬」なのか。松田医師監修のもと、その種類と理由について別掲の表に示した。

やめやすい主な「薬」

やめやすい主な「薬」

 まずは患者数4000万人とも言われる高血圧だ。数値を抑えるために、長年にわたり降圧剤を服用する人は多いだろう。

「高血圧の薬だけで3種類以上飲んでいるケースも少なくない。できるだけ1種類まで減らしていくことですね。なかでもカルシウム拮抗薬、ARBは効き目もたしかなので、それぞれ1種類まで絞りやすい。一方、効き目もマイルドな利尿薬、β遮断薬は、ほかの降圧剤の補足として処方されることが多く、比較的減らしやすいかもしれません。もちろんケースバイケースですが」(松田医師)

 当然ながら、薬をやめるには医師の診断・指導が欠かせない。松田医師のもとで断薬、減薬に取り組んだ60代男性の例を見てみよう。

 40代後半に高血圧と診断された男性は、他院で長年にわたり降圧剤を処方されてきたが、年を経るごとに薬が増え、松田医師の診察時にはカルシウム拮抗薬など血圧の薬だけでなんと5種類、さらに脂質異常症治療薬1種類など1日計10錠を服用していたという。

「まず、脂質異常症治療薬をやめてもらいました。そもそもコレステロールは細胞膜の材料になり、脳や神経細胞にも多く含まれる必須物質。薬でコレステロールを下げると肝細胞の膜が薄くなり肝障害が起きる可能性もある。特殊な病気の人を除いて脂質異常症治療薬はやめやすい薬だと思います」(同前)

関連キーワード

関連記事

トピックス

遠藤敬・維新国対委員長に公金還流疑惑(時事通信フォト)
《スクープ》“連立のキーマン”維新国対委員長の遠藤敬・首相補佐官が「秘書給与ピンハネ」で税金800万円還流疑惑、元秘書が証言
NEWSポストセブン
2018年、女優・木南晴夏と結婚した玉木宏
《ムキムキの腕で支える子育て》第2子誕生の玉木宏、妻・木南晴夏との休日で見せていた「全力パパ」の顔 ママチャリは自らチョイス
NEWSポストセブン
大分県選出衆院議員・岩屋毅前外相(68)
《土葬墓地建設問題》「外国人の排斥運動ではない」前外相・岩屋毅氏が明かす”政府への要望書”が出された背景、地元では「共生していかねば」vs.「土葬はとにかく嫌」で論争
NEWSポストセブン
雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA
《雅子さま、62年の旅日記》「生まれて初めての夏」「海外留学」「スキー場で愛子さまと」「海外公務」「慰霊の旅」…“旅”をキーワードに雅子さまがご覧になった景色をたどる 
女性セブン
悠仁さま(撮影/JMPA)
《悠仁さまの周辺に緊張感》筑波大学の研究施設で「砲弾らしきもの」を発見 不審物が見つかった場所は所属サークルの活動エリアの目と鼻の先、問われる大学の警備体制 
女性セブン
清水運転員(21)
「女性特有のギクシャクがない」「肌が綺麗になった」“男社会”に飛び込んだ21歳女性ドライバーが語る大型トラックが「最高の職場」な理由
NEWSポストセブン
活動再開を発表した小島瑠璃子(時事通信フォト)
《輝く金髪姿で再始動》こじるりが亡き夫のサウナ会社を破産処理へ…“新ビジネス”に向ける意気込み「子供の人生だけは輝かしいものになってほしい」
NEWSポストセブン
高校時代の安福久美子容疑者(右・共同通信)
《「子育ての苦労を分からせたかった」と供述》「夫婦2人でいるところを見たことがない」隣人男性が証言した安福容疑者の“孤育て”「不思議な家族だった」
中国でも人気があるキムタク親子
《木村拓哉とKokiの中国版SNSがピタリと停止》緊迫の日中関係のなか2人が“無風”でいられる理由…背景に「2025年ならではの事情」
NEWSポストセブン
ケンダルはこのまま車に乗っているようだ(ケンダル・ジェンナーのInstagramより)
《“ぴったり具合”で校則違反が決まる》オーストラリアの高校が“行き過ぎたアスレジャー”禁止で波紋「嫌なら転校すべき」「こんな服を学校に着ていくなんて」支持する声も 
NEWSポストセブン
24才のお誕生日を迎えられた愛子さま(2025年11月7日、写真/宮内庁提供)
《12月1日に24才のお誕生日》愛子さま、新たな家族「美海(みみ)」のお写真公開 今年8月に保護猫を迎えられて、これで飼い猫は「セブン」との2匹に 
女性セブン
石橋貴明の近影がXに投稿されていた(写真/AFLO)
《黒髪からグレイヘアに激変》がん闘病中のほっそり石橋貴明の近影公開、後輩プロ野球選手らと食事会で「近影解禁」の背景
NEWSポストセブン