前立腺肥大症の低侵襲治療としては今年4月に保険適用となったUroLiftがある。これは尿道から器具を入れ、左右の前立腺の両側を器具で挟み、尿道を確保する治療だ。
「水蒸気治療とUroLiftは手術時間が短く、出血が少ない低侵襲治療という点では同じです。ただUroLiftは術後、すぐに排尿改善がみられるのに対し、水蒸気治療は改善までに少し時間がかかります。それでもUroLiftのように異物を体内に留置しないので、違和感なく生活ができます。特に手術困難な高齢の患者さんにとっては有効な治療だと思います」(高橋病院長)
術後5年間のデータによれば再発はまれだ。しかも1回の治療で、尿失禁などの症状が改善する。
取材・構成/岩城レイ子
※週刊ポスト2022年12月23日号