「本当にがんばったんです。それでもまだ足りなかったのだと思った。溶け込めなかった」。涙ながらにそう訴えるのは、英王室を離脱し、米国に移住したヘンリー王子(38才)の妻・メーガンさん(41才)だ。Netflixのドキュメンタリー番組『ハリー&メーガン』に“主演”するふたりは、冒頭のように英王室から孤立していった背景を全世界に向け赤裸々に語るという、前代未聞の行動に出ている。
全6話の前編3話が12月8日に配信されると、世界85か国でトップ10入り。初週の再生時間は全世界で8115万時間にのぼり、同サービスのドキュメンタリーでは歴代最高記録となった。
「Netflixと約200億円の契約金で合意したとも報じられており、英王室にかかわる重大な“暴露”があるのではないかと注目を集めていた」(英国在住ライター)
3話までに語られたのは、ふたりの出会いがインスタグラムだったことや、ボツワナでの婚前旅行について。さらにメーガンさんは、婚約後に英王室から充分なサポートを受けられず、挨拶の仕方やマナーをYouTubeで学んだことなどを苦々しく明かしていた。暴露を期待した視聴者にとっては物足りない内容だったが、これは序章。12月15日に配信された後編3話では、一気に英王室批判に向けて舵が切られた。
「ヘンリー王子の怒りがヒートアップ。兄のウイリアム皇太子とキャサリン妃夫妻と比較され、挙げ句、自分たちが誰からも守られなかったと主張したのです。ヘンリー王子は“彼ら(英王室)は兄を守るためなら喜んでうそをつく”“組織的な心理的虐待”と気色ばみ、メーガンさんは“私はオオカミのエサにされた”とまで語っています」(前出・英国在住ライター)
最終話となる6話で、インタビュアーに「王族の生活で恋しいものはありますか?」と聞かれたヘンリー王子は、「ひとつ屋根の下での変な家族の集まり……」と意地悪く語っていた。
英王室への宣戦布告のような内容だが、配信のタイミングにも敵意が感じられた。前編が配信された12月8日は、ウイリアム皇太子とキャサリン妃が米国ボストンにおいて、自らが創設した環境賞の表彰式で講演予定の日だった。
「皇太子夫妻となって初めての外遊公務で、国際舞台デビューの日にぶつけたわけです。後編の配信日も、キャサリン妃主催のエリザベス女王追悼クリスマス会が、ウェストミンスター寺院で行われた日でした」(英王室に詳しいジャーナリストの多賀幹子さん)
しかし、ヘンリー王子夫妻は決して“悲劇のカップル”と見られているわけではない。風当たりはむしろ強い。
「前編が配信された時点での、英国の調査会社によるアンケートでは、ふたりへの否定的な意見の割合が増えています。“ふたりの称号を早く剥奪しろ!”という怒りの声もあるようです」(前出・多賀さん)
一方で、英王室も負けてはいない。チャールズ国王(74才)の戴冠式が行われる2023年5月6日は、ヘンリー王子夫妻の長男・アーチーくんの4才の誕生日だ。
「慣例上、戴冠式の招待状は送らざるをえませんが、本当は出席してほしくない。メーガンさんがアーチーくんの誕生日を優先して欠席すると踏み、日程を設定したともいわれています」(前出・多賀さん)
2023年1月には、ヘンリー王子の回想録『SPARE』が出版される。“城外バトル”は続く。
※女性セブン2023年1月5・12日号