白髪の佐藤浩市(62才)と横浜流星(26才)が拳を交える。その様子を真剣な眼差しで見守るのは、哀川翔(61才)と片岡鶴太郎(68才)だ。
寒さが増し始めた12月上旬。周囲を田畑に囲まれた関東近郊の一軒家で、2023年公開予定の映画『春に散る』の撮影が行われていた。ときおり吹く寒風の中、半袖姿で繰り返される迫真の演技で撮影現場は熱を帯びていた。
『春に散る』は沢木耕太郎の同名小説が原作。佐藤と横浜のダブル主演で、ボクシングを題材にした映画だ。佐藤の役どころは、不公平な判定負けを機に渡米し、40年ぶりに帰国した元ボクサー。横浜は同じく不公平な判定負けで心が折れた現役ボクサーを演じる。2人が偶然飲み屋で出会ったことをきっかけに、トレーナーとボクサーという関係で共に世界チャンピオンを目指すというストーリー。人生に輝きを取り戻そうとボクシングにかける男たちが描かれている。
キャストも続々と発表されており、佐藤がかつて所属していたボクシングジムの現会長で、佐藤に恋心を抱いていた役を山口智子(58才)が、横浜の恋人を橋本環奈(23才)が演じることでも注目が集まっている。
「佐藤さんは今回、ボクシング関係者にボクシングの技術やボクサー心理に関してアドバイスを仰いで撮影に挑んでいるようです。共演者の鶴太郎さんはプロボクサーのライセンスを持っているので、佐藤さんは鶴太郎さんと撮影現場でも積極的に意見を交わしています。佐藤さんは役作りにストイックな人として知られていますが、今回も相当な準備の上で臨んでいるようですよ」(映画関係者)
撮影は順調に進んでいるようだが、現場では佐藤を心配する声があがっているという。
「佐藤さんの容姿がスタッフの間で話題になっているんです。髪が真っ白なのは役作りのようですが、頬はこけ、心なしか顔色が悪い日もあるんです。かなり老いた印象も受ける。ロケを見に来た見物客が騒然となるほどです。以前、激痩せした時には重病説も流れましたからね。佐藤さんの体調を心配する人は少なくないんですよ」(前出・映画関係者)