ビジネス

初詣に活気戻る 屋台でベビーカステラや綿菓子が売れ、たこ焼きが以前ほど売れなくなった事情

屋台で売れるのはリンゴ飴など見た目が目を引くもの(写真/イメージマート)

屋台で売れるのはリンゴ飴など見た目が目を引くもの(写真/イメージマート)

 警察や軍関係、暴力団組織などの内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリア氏が、関係者の証言から得た驚くべき真実を明かすシリーズ。今回は、3年ぶりに活気が戻った初詣や縁日の屋台で売れるものについて。

 * * *
 初詣で訪れた神社の境内には、久々に屋台がずらりと並び、新年の賑わいを取り戻していた。そこで屋台を出していたのはテキヤと呼ばれる露天商だ。親分子分の関係や一家といった疑似家族制度で成り立っている組織が多いため、暴力団組織と間違われやすいが、現在、そのほとんどは暴力団と関係がないという。

 だが暴力団の中にはテキヤ稼業をシノギとしていた組もあったため、テキヤ事情に詳しい組もある。今でもテキヤに関わりがあるという組の幹部に、屋台の現状を聞くと「コロナ渦でも変わらず儲かるのはベビーカステラ」という。原価がかからない割に個数が出るので、ひとたび評判になると稼ぎが違うのだ。

「コロナ前は、おでんやイカ焼きなどの焼き物を売る茶店が儲かった。店先に椅子とテーブルを置いて食事ができるようにした店だ。海の家もそうだが、あそこで食べると、なんだか美味い気がするから売れる」と幹部は笑う。

 茶店になると客単価が平均して高くなるようだ。「おでんに酒、焼き鳥にビール、椅子に座ると酒好きの人間はどうしても飲みしたくなって金を使う。ただ茶店は作る人と運ぶ人など人手がいる。1人ではできないから人件費もかかる。利益率はベビーカステラほどよくない」

 利益率が高く儲かるのは、ベビーカステラと綿菓子らしい。「チョコバナナもけっこう儲かるが、カラフルなスプレーチョコなどのトッピングをいろいろ揃えると金がかかる。お面売りも儲かったが、最近は見なくなった。以前はお面の原価が一枚数十円程度。それをいい値段で売っていたのだから、儲かった。キャラクターのお面があれば、欲しいとねだる子供もけっこういたし、盆踊りの時にお面をつけて踊ったり、きつねのお面を頭の横につけて踊ったりする時代だったからね。今とは違う」と幹部はこぼす。

 どんな時でも平均して売れるものは?と聞くと「味がおいしいまずいではなく、見た目で売れる物だ」。リンゴ飴などのアメ系がそうだが、飴細工や水あめは技術がいるため、素人がやろうとしても難しいと幹部は説明する。「見た目で売れる代表格が焼きそばだ。焼きそばは見た目で美味しいかどうか見当がつく。おいしそうに見えなければ客は買わない。とりあえず焼いておけばいいという店はまずいことが多いし売れない。客が並んで、バンバン焼いている所がおいしい店だ」

関連キーワード

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン