1横綱1大関に4関脇4小結という異例の番付となった大相撲初場所だが、横綱・照ノ富士は膝のケガにより全休。初日から「ひとり大関」の最高位となった大関・貴景勝には、2日目で早くも土がついた。土俵上で荒れる展開が続いて先が読めない優勝争いの行方が注目を集める一方で、土俵外にも“話題の人物”の姿があった。
巴戦を制して阿炎が初優勝した昨年11月の九州場所では、向正面の控え行司のすぐ右隣に座る「着物美人」が15日間皆勤したことがネット上で話題となった。毎日違う着物姿で声援を送っており、大相撲を完全中継するABEMAではこの着物美人に関する書き込みが相次ぎ、場所が進むにつれてどんどん注目が高まっていた。
九州場所で本誌・週刊ポストが着物美人本人に取材すると笑顔でやんわりとかわされるのみだったが、協会関係者によれば「東京在住で、長く角界に貢献する方」とのことだった。相撲観戦のためにわざわざ東京から九州まで着物や帯を送ることだけでもかなり負担のはずだが、それだけ熱心に相撲の応援に力を入れているとされるのだ。
着物美人が東京在住者であれば、両国国技館での開催となる初場所にも現われるのではないか──館内を見渡すと、初日、2日目はその姿がなかったが、3日目(1月10日)に登場。九州場所での“指定席”だった向正面の溜席ではなく、力士が通る西花道に面したマス席の最前列だった。
昨年の九州場所ではNHK中継にほぼずっと映り込んでいるようなかたちだった。今回はそこまでではないものの、着物美人が座るマス席は館内放送をするブースの真上。力士が西花道を歩いてきたり、西の力士が仕切りや勝ち名乗りを受けたりするシーンではテレビカメラの画角に入ってくる。テレビ中継で頻繁に映る位置の席だった。3日目はクリームとピンクの着物に白色の帯、ピンクのマスクを身につけていた。
九州場所で話題となった時と同様に、贔屓の力士が勝つといち早く拍手を送り、負けると悔しがる。花道を歩いている力士に対しても、身を乗り出して拍手を送っていた。