年末から今年初頭にかけて、人気アイドルグループ・乃木坂46に激震が走った。1期生の齋藤飛鳥、さらには同期でキャプテンの秋元真夏が相次いで卒業を発表。これにより、黎明期を支えた1期生は全員新たな人生を歩み始め、乃木坂はまた別のフェーズに突入していくことになる。
その将来を占う上で、昨年2月に加入した5期生は重要な位置を占めるが、総勢約40名のメンバーの中でも異色の存在が4期生の弓木奈於だ。昨年は『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)に初登場。生駒里奈(2018年卒業)や先の秋元など乃木坂の歴代メンバーでも数少ない同番組への出演でさらに知名度を獲得。明石家さんまから年齢を聞かれて「時期によりますけど…23歳」と答えたことも話題となった。
そんな彼女も来月2月、時期に関係なく24歳を迎えるが、真骨頂として改めて注目されているのが、“即興ソング”だ。ネット上ではこれまでの彼女の歌をファンが再編集した動画が数多く散見されてきたが、最近、長短合わせて少なくとも250曲はゆうに存在することが、あるサイトで判明した。
誰も聞いたことのない歌が度々披露されているのが、FM FUJIでアルコ&ピースと一緒に担当しているレギュラーラジオ番組『沈黙の金曜日』。同番組は2時間全編ほぼフリートークで占められ、どこへ向かうか分からないカオスな世界観が広がる。「台本のいらないアイドル」とも言うべき彼女の特徴がよくわかるのが、即興ソングというわけだ。
それは往々にしてアルピーからの何気ない振りから始まる。例えばイギリス出身の音楽プロデューサー「ジョナス・ブルー」のヒット曲『Rise ft. Jack & Jack』。これを酒井健太が「弓木ちゃん、和訳して」とリクエストする。彼女は「らい、らい…」と勢いをつけながら歌い出し、“Rise”の“らい”から「来月」という言葉を着想。以下に書き記す。
♪来月に僕、就職するよ おかあ、おかあも喜ぶよ おかあも喜ぶ お願い来月になったら給料入るから待っててね だから今だけ交通費ちょうだい だから今だけ交通費ちょうだい 来月に返すから 来月に返すから
果たしてどこまで伝わったかは読者の想像に委ねなければならないが、振られたあと、わずか数秒で歌い出していることも特筆すべきポイントだ。「洋楽のムチャブリ和訳」の好例はまだある。Queenの名曲『We Will Rock You』。この“Rock”を彼女は「鍵」に変換。同曲のおなじみのメロディーに合わせつつ、「♪わ~た~し、カギかけ、忘れた!」と熱唱。つまり外出したものの、鍵をかけ忘れたという、うっかり行動を歌った。
童謡『大きな古時計』の替え歌にも挑戦した弓木。冒頭から“もう動かない”というところまで歌った直後、酒井から「怖くして」と言われ、「♪でも明日はちょっと動く」と、最後だけホラーなノリをちょっぴり乗せた。