その林家の資産家ぶりも麻生家に劣らない。
林家は下関を中心とするバス会社サンデン交通や山口合同ガスなどを経営する地方財閥で、芳正氏は貴族院議員だった高祖父から続く世襲議員。自宅は1000坪を超える敷地に棟がいくつも連なる大邸宅で、家業のサンデン交通や山口合同ガスなどの大株主でもある。
「林さんの自宅や事務所のある一帯は先祖にちなんで『大平山』と呼ばれ、茶室もあるらしいが、全部林家が関係する土地だから、どこに屋敷があるのか地元でも知らない人が多い」(地元住民)
その2人に続くのが岸田首相の従兄弟、宮沢氏だろう。岸田派の政策委員長も務める、首相の“増税ブレーン”である。
「しっかりとした枠組みを作ることができた」と防衛増税の方針を決めた昨年末の会見で胸を張った人物だ。
この宮沢家も政界の名門。祖父は戦前の代議士、伯父は元首相の宮沢喜一氏、父の弘氏は広島県知事や参院議員を務めた。洋一氏は首相だった伯父の地盤を継いだ3世議員だ。洋一氏の母は岸田首相の父の妹で、宮沢家に嫁いで岸田家と宮沢家は閨閥で結びついた。
宮沢家は資産家としても知られ、渋谷区神宮前の一等地に建つ「資産価値6億円」ともいわれる高級マンションを所有。本人は最上階に住み、他の部屋は貸している。
他にも軽井沢に2棟の別荘を所有しているが、このうち1棟は資産等報告書に記載がない。その理由について宮沢事務所に尋ねると「宮沢が海外出張中で確認が取れません」とのことだった。
※週刊ポスト2023年1月27日号