25周年メモリアルイヤーのラストを締めくくるニューシングル『The Story of Us』を1月18日にリリースしたKinKi Kids。ふたりで作り上げた新曲『The Story of Us』は、ファン、そしてコロナ禍でつらい時代を共に乗り越えている一人ひとりへのメッセージ。25周年の節目を振り返りながら、いまの想いについて堂本剛にインタビューした。(堂本光一のインタビューはこちら )
──新曲の『The Story of Us』はどのように生まれた曲ですか?
「ふたりでざっくばらんに思いつく言葉を出し合ったり、機械や鍵盤を叩きながら一緒に作りました。もともと『応援ソングを』というオーダーがあったので、向かっていくところは明確だったんです。けれどいまのコロナの時代に『応援ソング』を描くってとても難しいこと。だってみんなもうすでに充分頑張っていますからね。平和だった頃は、気力さえあれば誰でも明るい未来に挑戦していけたけれど、いまはもうそうではない。だから聴いてくれる人、一人残らず全員の傷に寄り添うためにはどうしたらいいか、そういう気持ちで言葉を選び、詩を書きました」
──MVの撮影で印象的だったことはありますか?
「富士山の麓、日本を象徴するような景色のなかで歌のメッセージを描けたのは、とても新鮮でした。しばらく旅行にも行けていないので、久々の小旅行のような気分になりましたね。待ち時間には、車の窓を開けてシートを倒し、空を眺めながらぼーっとしたり。ああ、こういう何気ない時間が幸せなんだよなって、実感しましたね。一方でこうして撮影をしている間にも、大変な思いをして闘っていらっしゃるかたがいる。ぼくは開放的であればあるほど、幸せを感じれば感じるほど、その真逆にある世界のことを考えてしまう。ぼくらのファンの方の中には医療従事者のかたも多くいらして、『ライブには行けないけれど』っていうメッセージをよくいただくんです。そういうかたたちのことが、常に心の中にある、改めてそれを感じた撮影でした」
──デビューから25年経ったいま、仕事への想い、KinKi Kidsへの向き合い方は変わってきていますか?
「ずっと変わっていません。ジャニーさんがよく言っていたんですよ。『ひとりで何かをするときは、ふたりの延長線上みたいなことはするな』って。だからふたりのときはふたりでしか出せない答えを探す。そしてそれぞれで活動するときは、ひとりでしか見つけられないものを求めて動く。そのスタイルはずっと変わりません」