川崎市でオートバイに乗っていた男性に暴行を加えたとして慶應義塾高校の教員で柔道家の鏑木文隆容疑者(57)が逮捕された。2月8日夜、川崎市の東急田園都市線・溝の口駅前でバイクに乗って信号待ちをしていた男性の頭をヘルメット越しに殴り、胸ぐらを掴むなどの暴行を加えた疑いが持たれている。警察によると鏑木容疑者は当時、酒に酔っており「暴行したという認識はありません」と容疑を否認しているという。
鏑木容疑者は国際大会に出場経験のある柔道家としても知られ、現在は慶應義塾高校柔道部の代表顧問で、同県高体連柔道専門部委員長を務めている。慶應義塾高校ではこれまで体育教師として「柔道」の授業で生徒に指導もしてきた。鏑木容疑者とはどんな人物なのか。
鏑木容疑者から指導を受けていた慶應義塾高校の元生徒が語る。
「塾高(慶應義塾高校)は男子校で、お調子者で騒がしい学生が多い。またスポーツが盛んなのでクラスには柔道の全国大会出場経験者やラグビーの日本代表など高校生ながら屈強な身体の生徒も多かったなかで唯一、“誰も逆らえない教師”でした。塾高は教員のことを『先生』とは呼ばず『さん』付けする文化なのですが、一人だけ『鏑木先生』と呼ばれていました。陰では“鬼軍曹”と言われていて、自分の担当教員になると分かった生徒はみんな落胆していましたよ。鏑木先生は身長は170㎝ほどですが、肩幅が広くて筋骨隆々。短髪で非常に太くて黒い眉毛が特徴的でした。いつも険しい顔をしていて、決して笑うことがなく、低くて野太い声にいつもビクビクしていました 」
この元生徒によると、鏑木容疑者は本当に軍曹のように厳しかったという。