──佐々木未来さん、愛美さんと一緒にやっているYouTubeチャンネル『声優三姉妹【チームY】』でも、2人に甘えているようなシーンが多いですよね。
伊藤:そうですね。反省点でもあるんですけど、私ってボケたがりなくせして“雑なボケ”が多いんです。でも2人はどれだけ雑なボケでも拾ってくれるので、ありがたいです(笑)。
―──写真集の話に戻りますが、伊藤さんは自ら「写真集オタク」と公言していますね。
伊藤:1st写真集が発売されるときに、いろいろな方の写真集を読ませてもらって勉強したんです。そしたら見事にはまってしまって。アイドルさん、女優さんなどジャンルを問わず今もよく読んでいます。
一番好きなのは生田絵梨花さんの『インターミッション』ですね。何度読み返したかわかりません。着物姿でニューヨークの街を歩くカットは今にも飛び出してきそうな、その瞬間の温度感まで伝わってくる感じがしてかなり衝撃的でした。
同じ声優さんの写真集だと降幡愛さんの『いとしき』が好きです。ボリューム感もすごかったですし、四季折々の美しさだけでなく日常と非日常のはざまのような写真が多かったのが特にお気に入りなんです。雪山の幻想的な写真や夏の儚い表情など引き込まれる写真ばかりでした。
──『HONEY』では、そのオタクっぷりが収録されているのでしょうか。
伊藤:はい! 今回は全体のバランス感を意識しました。下着や水着などセクシーなカットにも挑戦しているのですが、セクシーだけで終わる写真集ではなく、キュートさやヘルシーさも同じくらい大切にしています。ページをめくるたびにドキッとしたり、あるいはクスッとしたり。読み終わった後に、いろいろな感想を持ってもらえるよう、たくさんの表情を入れたのが「写真集オタク」ならではのこだわりです。
例えば、“レモン”の写真では「え……? なんでそんなところにレモンが乗ってるの?」とわざと引っかかりを残していますし、“白いオーバーオール”の写真は寝起きの表情なのにどこか非現実的な雰囲気があり、「いつ、どんなシチュエーションなんだろうか」と考えてもらえるのかなと。写真1枚1枚に対して記憶に残るような仕掛けを意識しています。