新型コロナウイルスのワクチン接種開始から2年、接種後の死亡例についても注目が集まっている。1月20日の厚労省審議会によると、接種開始から昨年12月18日までに接種後の死亡として報告された事例は1966人(ファイザー製1751人、モデルナ製211人、武田薬品製1人、ファイザー製5~11才用3人)に達する。
この事実から何を学ぶべきだろうか。厚労省の報告書をもとに、1966人の接種回数別の性別や年齢について分析する。
接種回数別の「性別」で最も死亡者が多いのは「1回目の男性」の427人。以下、「2回目の男性(377人)」、「1回目の女性(367人)」、「2回目の女性(306人)」、「3回目の男性(147人)」が続く。医療経済ジャーナリストの室井一辰さんが言う。
「男性は女性より平均寿命が短いので、男性の死亡者が多くなるのは当然です。接種回数を重ねるごとに死亡者が減るのは、ワクチン接種の総数が減っているからと考えられます」
ただし、女性にとって気になる話がある。医療ガバナンス研究所理事長で内科医の上昌広さんが言う。
「私たちの調べでは、接種から2週間までの死亡者は男性よりも女性の方が多い。接種直後の一定期間に平均寿命が短いはずの男性よりも女性の死亡者が多くなったことは、ワクチン接種が死を招いたことを強く示唆します」
なぜ、接種直後に女性の死亡者が多くなるのか。上さんは「ワクチンの量」に注目する。
「ワクチンは日本人と欧米人の体格差を考慮せず、同じ量を打ちます。平均体重90kgのアメリカ人男性と同じ量を平均体重50kgの日本人女性に接種するので、副反応が強くなります。
特に臓器の持つ生存力を示す『予備力』が低くて体力が少なく、小柄な日本人女性が欧米人と同じ量のワクチンを打てば、過剰投与で副反応が深刻化し、接種からほどなくして死に至る可能性がある。女性は接種直後が危ないんです」(上さん)
接種回数別の「年齢」は「1回目の80代」が280人でトップ。以下、「2回目の80代(200人)」、「1回目の70代(180人)」、「2回目の70代(156人)」が続く。100人以上の死亡者が出たのは「1〜2回目の70〜90代」だけだった。新潟大学名誉教授で医師の岡田正彦さんも指摘する。