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WBC侍ジャパンを支えるキャンプ地・宮崎 県庁職員が明かす「イチローとキャッチボールの思い出」「経済効果」

宮崎空港に到着した栗山監督(時事通信フォト)

宮崎空港に到着した栗山監督(時事通信フォト)

 3月9日から1次ラウンドが始まる第5回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に出場する侍JAPANのメンバーが、キャンプ地・宮崎に集結している。2009年から始まった宮崎キャンプを当時も取材したノンフィクションライター・柳川悠二氏が、ダルビッシュ有の参加で大いに沸く宮崎からレポートする。

 * * *
 WBCに臨む侍ジャパンの宮崎合宿が本日からスタートする。2009年、2013年、2017年に続く4回目の実施となるが、思い出されるのはイチローや松坂大輔、ダルビッシュ有が参加した2009年だ。全国から24万人を超える野球ファンが集まり、宮崎市街から会場となるサンマリンスタジアム宮崎までの国道220号線は大渋滞となった。

 また練習を補助するスタッフが足らず、猫の手ならぬ公務員の手──宮崎県庁野球部の面々が借り出され、フリーバッティング時に外野でボールを拾ったり、練習試合時のバット引きなどを手伝ったりしていた。東国原英夫県知事時代の当時、秘書広報課で報道係を務めていた鬼塚保行氏(現・広報戦略室室長)も野球部の一員として練習を手伝い、そこで至極の経験をした。

「フリーバッティングの時、ライトフェンス沿いにいて飛んでくるボールを捕球していました。すると一塁ベース付近にいたイチローさんから、『お兄さん、キャッチボールしましょう』と声をかけられ、10回程度イチローさんのボールを受けました。私も高校まで野球をやっていましたが、あんな綺麗に回転するボールは見たことがありません。あまりに突然のことで、ちょうど練習を見にきていた家族が写真を撮ってくれていなかったことが悔やまれます(笑)」

 今回の宮崎合宿にはエンゼルスの大谷翔平こそ球団の意向で不参加となったものの、パドレスのダルビッシュ有がプライベートジェットに乗って宮崎に駆けつけ、村神様こと村上宗隆(東京ヤクルト)や佐々木朗希(千葉ロッテ)といった若き侍も参加。大会前の盛り上がりは世界一に輝いた2009年以上かもしれない。

 当然、合宿を誘致し、野球ファンを受け入れる宮崎県の期待も大きい。宮崎県の観光推進課スポーツランド推進室の渡邊祥一郎氏が話す。

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