芸能

1年ぶりに特番で放送『スカッとジャパン』 低迷で終了しながらなぜ今復活するのか

内村光良

内村光良がMCを務める

 さまざまな企画で話題を集めたバラエティ番組『痛快TV スカッとジャパン』(フジテレビ系)が特別番組として放送される。1年ぶりの復活となった背景にはどのような事情が考えられるのか? コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。

 * * *
 20日夜、昨年3月にレギュラー放送を終了した『痛快TV スカッとジャパン』が2時間特番で1年ぶりに復活します。

 橋本環奈さんが初めてショートドラマに出演するほか、なにわ男子の大西流星さん、高橋恭平さん、藤原丈一郎さんが「イケメン神対応」に挑戦。さらに『ぽかぽか』MCで新たな昼の顔となった神田愛花さんや、飛ぶ鳥を落とす勢いの井桁弘恵さんも初出演します。

 復活特番にふさわしく名物企画の「胸キュンスカッと」や「スカッとばあちゃん」をはじめ、松下由樹さん、アンミカさん、滝沢カレンさんらが演じる人気キャラクターも出演。まさに出演者も企画も全力の布陣で挑む様子が伝わってきますが、その背景には「絶対に失敗できない」という4つの理由が見え隠れしています。

ブランクを経て鮮度は回復したのか

 まず注目すべきは、なぜ1年間ものブランクを作ったのか。

 2021年9月にレギュラー放送を終了した『99人の壁』(フジテレビ系)は、その3か月後に特番として復活。以降も2~3か月に1回のペースで特番を放送し続けています。また、同じ2021年9月に終了した『あいつ今何してる?』(テレビ朝日系)も、4か月後に特番で復活し、その6か月後にも放送。2022年9月に終了した『ザ・ベストワン』(TBS系)も、今月18日に5か月ぶりの復活特番が放送されたばかりです。

 レギュラー放送終了後に特番化するケースは、早ければ3か月後で、それ以外でも6か月~9か月後に復活させるのがセオリー。『スカッとジャパン』があえて1年ものブランクを作ったのは、7年半で250回超の放送をしたあとだけに、「慣れ」や「飽き」の印象を拭おうとしたからではないでしょうか。だからこそ「1年間を空けたことで鮮度は回復したのか」が業界内の注目を集めるでしょう。

 その他でも、特番として放送を続ける『笑神様は突然に…』(日本テレビ系)、レギュラー終了や特番化などを経て現在は月1放送している『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(テレビ朝日系)のように定番コンテンツとして定着していけるのか。

「ショートドラマで“スカッと”してもらう」という構成や、『トリビアの泉』(フジテレビ系)から続く「スカッとボタン」の演出などは、現在も通用するのか。番組の普遍性が問われています。

月8の「低迷」とMC内村光良の存在

 2つ目の背景は、フジテレビ月曜20時台の「低迷」というイメージ。

 フジテレビの月曜20時台は18年にわたって放送された『HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP』が2012年に終了して以降は苦戦続き。『ジェネレーション天国』は1年あまり、『ジャネーノ!?』は4か月あまりで終了してしまいました。『スカッとジャパン』は順調なスタートを切ったものの、ジワジワと低迷期に突入。2020年代に入ると、特別版として「スカッとカラオケ」「スカッとカジノ」を放送するなどの迷走を見せたあげく終了しました。

関連記事

トピックス

10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン