絶対的エースアナの帰還でNHKが大きく動いた。玉突き人事でアナウンサーの勢力図が激変。大河ドラマ『どうする家康』さながらの戦国乱世を治める女王は誰か。【前後編の前編。後編を読む】
NHKが2月8日、来年度のアナウンサー人事を発表。昨年夏に出産し育休中の和久田麻由子アナ(34)が4月から『ニュース7』のMCを担当することが決まった。
「わくまゆ」復帰の知らせに、和久田ファンを公言するテリー伊藤氏も大喜びだ。
「この半年は寂しかったので、早く彼女の美声に酔いしれたいですよ。NHKの決断も良かったね。民放アナは結婚、出産を経てある程度年齢を重ねると露出が減っていくけど、きちんと才能のある女性は第一線に復帰できるということを公共放送が示してくれた。女子アナから“女性アナ”への道筋を和久田さんが作ったんじゃないかな。
番組でプライベートを明かすことはないと思うけど、母としての経験を経たことで、ただニュースを読み上げるのではなく、様々な事柄に対する和久田さんの心からの言葉を聞きたいです」
『ニュース7』は平均15%前後の視聴率を誇るNHKの看板番組。復帰の場にいきなり大舞台を用意するあたり、局側の並々ならぬ期待と信頼が窺える。だが、この“和久田シフト”で彼女の時代が続くのかといえば、そう簡単にはいかない。エース不在の間に着々と力をつけてきた若手や、復権を目指すベテラン勢が虎視眈々とその座を狙っているからだ。
次期エース候補の筆頭と目されているのが、現在『ニュース7』の平日MCを務める林田理沙アナ(33)。女子アナウォッチャーの丸山大次郎氏が語る。
「4月からは『ニュースウオッチ9』への異動が発表されており、引き続き最前線で活躍するはずです。人気アナの登竜門になっている『ブラタモリ』の5代目アシスタントを務め、東京芸大大学院の音楽研究科出身で絶対音感の持ち主と、キャラも立っています」
ファンから「リンダ」の愛称で親しまれており、参院選(2022年)の選挙特番でもMCを務めた。
同じく『ニュース7』の土日祝日担当だった川崎理加アナ(29)は、4月から同番組の平日サブキャスター(隔週)への横滑りとなるが、
「こちらも露出増となり、昇格人事といえます。米国生まれの帰国子女でTOEICは満点の990点。『NHK NEWSLINE』では英語でニュースを読んでいる。彼女の英語力はNHKにとって貴重な戦力です」(同前)