ダウンタウンの松本人志(59才)が、3月いっぱいで降板すると報じられたフジテレビ系情報番組『ワイドナショー』。番組そのものの存続の危機にあるとも囁かれ始めている。
芸能人たちがさまざまな時事ネタに対して、個人の見解を発表する番組として人気を博した同番組。しかし、番組内での発言がニュースとして扱われることに対して、不快感を示してきた松本は、2022年4月から隔週の出演となり、その後はスタジオ内に「キリトリ禁止」と書いた紙を置くようになっていた。
「そもそも自身の素直な気持ちを発表する場であったはずの『ワイドナショー』ですが、松本さんが思ってはいなかった形で報じられる機会が増えていきました。番組内の流れに沿った形で報じていたとしても、ネット上で批判的なコメントにさらされることもあり、松本さんのストレスも相当なものだったのかもしれませんね。
ただ、松本さんの出演が隔週になり、さらに番組内の発言がニュースにならなくなったことで、番組の注目度が劇的に下がってしまったのも事実です」(メディア関係者)
視聴率的にもあまり芳しくなかった『ワイドナショー』。裏番組であり、同じくワイドショーである爆笑問題MCの『サンデー・ジャポン』(TBS系)に負けることも多かった。
2001年10月にスタートした『サンデー・ジャポン』は、すでに20年以上も続いている。『サンジャポ』が長く支持される理由について、エンタメ事情に詳しいライターの大塚ナギサ氏はこう分析する。
「『ワイドナショー』は松本さんの見解にこそ注目が集まる番組ですが、『サンジャポ』は必ずしも爆笑問題の2人に頼った作りにはなっていません。太田光さんの発言がニュースになることはありますが、基本的に爆笑問題の2人はMCに徹していて、コメントするのはコメンテーターの面々です。また、レギュラーコメンテーター以外に、話題性の高いゲストを毎週のように呼んで、新陳代謝を繰り返しています。扱うニュースに合わせたコメンテーターも多く出演しており、専門性の高い内容もカバーしています。
そういった中で、平日に放送されているワイドショーとは異なる、バラエティ性の高い切り口で時事ネタを扱うので、独自の見解も少なくない。このような番組作りが『サンジャポ』が長く続く理由なのだと思います」
『ワイドナショー』では、基本的に報じられたニュースについて、松本を含めた芸能人のコメンテーターが見解を示すことは番組の軸になっている。一方で、『サンジャポ』では、番組独自の取材も少なくない。
「旧統一教会の問題にスポットがあたった際には、早い段階で元信者を取材するなど、サンジャポ独自の内容もありました。しかし、『ワイドナショー』では、ほかの番組などで報じられた内容をもとに芸能人たちがコメントをする形です。『ワイドナショー』では“あの人はどんなコメントをするのだろう”という点での興味深さはありますが、時事ネタに関する新たな情報が得られるのは『サンジャポ』のほうなんですよね。ここは『サンジャポ』の最大の強みになっていると思います」(大塚氏・以下同)