ライフ

若者が重視する「タイパ」 好きなものには時間を惜しまないため

「インスタは使い込めば使い込むほど効率よく情報が取れる」(イメージ、dpa/時事通信フォト)

「インスタは使い込めば使い込むほど効率よく情報が取れる」(イメージ、dpa/時事通信フォト)

 三省堂の「今年の流行語2022」の大賞は「タイパ」だった。タイパとはタイムパフォーマンスの略であり、時間の効率性を指す。コストパフォーマンス、通称「コスパ」にならって作られた言葉だ。なぜ若者はタイパを重視するのか。若者のSNS利用実態に詳しいITジャーナリストで成蹊大学客員教授高橋暁子さんに聞いた。

 * * *

人気のサービスも「タイパ」志向

 若者に人気があるものは、タイパ主義と合致しているものが多い。たとえば最大60秒までのショート動画を作成できるTikTok(アップロードは3分まで)や、YouTubeショートは、短くて隙間時間に楽しむことができ、効率よく楽しむことができる。

 Instagramでも効率性を求めた使い方がされている。ある大学生は、「インスタは使い込めば使い込むほど効率よく情報が取れるようになるので、あえて使い込んでいる。そこしか見ないくらい」という。

 Instagramでは、自分のフィードにフォローしていないユーザーからの投稿が「おすすめ」として表示される機能がある。広告投稿も表示されるが、ユーザーの閲覧履歴から好みに合いそうな投稿を自動的に選んで「おすすめ」される。さらにユーザーの興味関心、好みにあった投稿が発見タブ(虫眼鏡マーク)に表示されるようになる。つまり、自分が見たいと思っているジャンルについて閲覧するほど、好みに合った投稿が表示されやすくなる。それを大学生は「使い込む」と表現している。使い込むことで、自分が見つけたい情報が、能動的に調べずともピンポイントで表示され、効率よく情報が得られるようになるというわけだ。

 Web記事なども「要するに」という要約があるものを見かけるが、それもユーザーのニーズがあるためだろう。

切り抜き動画、倍速視聴、ファスト映画も人気

 タイパ志向は動画の見方にも出ている。「動画を見る時には、まずあらすじや評判をチェックする。YouTubeなら切り抜き動画を見て、面白そうと思ってから本編を見ることが多いかな」と先程の大学生はいう。

関連記事

トピックス

有村は春子の幼少期を演じた(NHK スクエア)
《オークションサイトに大量出品》有村架純が使用した『あまちゃん』台本が流出、所属事務所は「本人も胸を痛めている」 意外な“出品ルート”も明らかに
NEWSポストセブン
事件が起きてから数日、犯人はまだ捕まっていない(時事通信フォト)
《女子中学生の父親が警察署長情報はデマ》北九州ファストフード店事件をめぐる一連の憶測投稿に当該警察署は「事実ではない」
NEWSポストセブン
不倫旅行を終え、ホテルから出てきた2人
「ホテルというかあれですね…」二階俊博・元自民党幹事長の三男・伸康氏、銀座のバーのママとの不倫旅行スキャンダル 直撃取材に“現在の妻と離婚協議が最終段階”
NEWSポストセブン
1988年、『You're My Only Shinin' Star』で「第30回日本レコード大賞」金賞を受賞した中山美穂
【入浴中に不慮の事故】中山美穂さん、行きつけの焼肉店での”素の表情” 「いつも元気で素敵なまとめ役」だった 母と再婚した義父とも良好な関係
週刊ポスト
前途多難の国民の力代表・韓東勲氏(中央、時事通信フォト)
韓国戒厳令の後始末に奔走した与党「国民の力」韓東勲氏の娘に「MIT不正入学」疑惑 剥いても剥いても疑惑が出てくる“タマネギ男”が追及する泥仕合
週刊ポスト
取材に応じた「釜ヶ崎地域合同労働組合」委員長の稲垣浩氏(筆者撮影)
大阪・西成“あいりん総合センター”建て替えで路上生活者が「強制退去」 抗議活動を行う武闘派労働組合委員長が告白
週刊ポスト
中国発の飲食チェーンである「楊国福マーラータン」のマーラータン(麻辣湯)
〈キモすぎガチで声出た〉虫混入騒動の人気麻辣湯専門店、店員は「虫は野菜に入ってた。洗っているし今はもう大丈夫」実際は乾麺に…運営会社は「調査が終わっていない」と回答
NEWSポストセブン
田村瑠奈容疑者の猟奇的な側面が明らかになってきている
頭部切断事件・田村瑠奈被告(30)は自分の頬に切り込みを入れ…“あちらの世界”の恋人・ジェフの存在と“禍神さまの修行”
NEWSポストセブン
二階俊博・元幹事長の三男・伸康氏が不倫していることがわかった(HP/Instagram)
二階俊博・元自民党幹事長、“後継者”三男・伸康氏の不倫にコメント「知りません」 お相手女性の両親にはすでに“公認の仲”
NEWSポストセブン
北九州市の「マクドナルド322徳力店」で、中学生の男女2人が男に刃物のようなもので刺され、女子中学生が死亡した
《北九州市ファストフード2人死傷》女子中学生(15)は苦しそうにうずくまり…被害者の知人は慟哭「すごく真面目で可愛いくて、家族思いで…それだけはわかってほしい」
NEWSポストセブン
結婚後初めての誕生日を迎えた真美子夫人
大谷翔平、結婚後初の真美子さんのバースデーで「絶景」をプレゼントか 26億円で購入したハワイの別荘は青い海と白い砂浜を堪能できるロケーション
女性セブン
司忍組長も姿を見せた事始め式に密着した
《山口組「事始め」に異変》緊迫の恒例行事で「高山若頭の姿見えない…!」館内からは女性の声が聞こえ…納会では恒例のカラオケ大会も
NEWSポストセブン