東京・永田町。国会議事堂の真裏の坂道を下りたところのビルの1階に、ガラス張りのオフィスがある。3月7日の昼下がり、集まった報道陣の前で、50万円はくだらない「ドルチェ&ガッバーナ」のグリーンのコートを身にまとった国際政治学者の三浦瑠麗氏(42才)が不敵な笑みをたたえていた――。
「瑠麗氏がこの瀟洒なオフィスに移ってきたのは2019年春先のこと。北欧調の空間にこだわり、アンティーク家具を揃えたので、“リフォームとインテリアに数千万円かけた”と自慢していたそうです。
ちょうどその頃です。同じフロアで開業する夫・清志氏が太陽光発電事業で得た巨額資金を横領した疑いがあるのは…」(捜査関係者)
東京地検特捜部は7日、4億2000万円を横領したとして、投資会社代表の三浦清志容疑者(43才)を逮捕した。容疑は2019年秋、太陽光プロジェクトで集めた10億円の資金の一部を、自分の会社に送金させた上で、太陽光発電事業以外の目的で使い込んだ業務上横領だ。
コメンテーターとしてテレビの情報番組に引っ張りだこだった瑠麗氏は東京大学農学部出身。清志氏も同じ東大の一学年先輩で、ふたりは学生結婚だった。
「アメリカ人の母親と日本人の父親を持つ清志氏は、東大卒業後、外務省や外資系コンサルを経て投資顧問会社を起業した、絵に描いたようなエリートです。『再生可能エネルギー』事業に目をつけたのはいいものの、いつも上から目線で、コミュニケーション能力が低く、事業を成功させるビジネスの能力がない。うまくいかない事業をぶち上げてはお金を集めるだけ、ということも少なくなかったようです」(前出・捜査関係者)
瑠麗氏は夫婦のセレブ生活をしばしば世間に見せつけてきた。ディオールやシャネルなどハイブランドで着飾り、高級ウイスキーをたしなむ姿をSNSで発信し、デンマーク製の家具や京都の職人がしつらえた家具が並ぶ軽井沢のログハウス調の別荘で過ごす様子はテレビで紹介された。
住居は高級タワーマンションの代表格の六本木ヒルズ。夫の会社に太陽光発電事業でお金が集まるたびに、自宅もどんどんバブリーになっていった。
「2019年夏頃に10億円規模の資金を得ると、その秋には都内の別のマンションから六本木ヒルズ22階に引っ越し。登記簿によると、さらに昨年にはそれよりも10階以上高層の階に移っています」(全国紙社会部記者)
だが、そんなラグジュアリーな生活は危機を迎える。