人気ドラマが“異状事態”に陥っていた。
渦中の作品は、『No Activity/本日も異状なし』。2021年12月17日からAmazon Prime Videoで独占配信された刑事ドラマだ。
主演は豊川悦司(60才)で、一見エリートだが中身はポンコツなベテラン刑事の役どころ。コンビを組む人たらしの新人刑事を中村倫也(36才)が演じた。
「物語は麻薬取引現場というシリアスな設定なのに、2人は職務そっちのけで、関係のない会話を繰り広げるシーンが話題を集めました。独特な世界観にハマる視聴者が続出し、“トヨエツと中村倫也くんの掛け合い最高”と評判になり、最終回後には“早く続編が見たい”という声が挙がっていました」(ドラマ評論家)
撮影終了後、豊川と中村は「楽しい現場だった」とコメントし、続編の制作にも意欲を見せていた。
同ドラマの制作関係者が、渋い表情でこう語る。
「たしかに、続編の制作は決定しています。キャストもスタッフも、前作とほぼ同じメンバーで今年の1月から撮影がスタートする予定だったのですが、豊川さんの“一言”によって半年延期になったんです」
それはクランクイン直前の出来事で、周囲では撮影トラブルも囁かれていた。
「きっかけは、豊川さんからの“もう少し台本を読み込む時間が欲しい”という申し入れでした。主演の意向ですから制作サイドとしては了承せざるを得ない。ただ、数週間ほどずれ込むのかと思いきや甘かった。撮影の段取りを再調整したところ、中村さんのスケジュールが夏までパンパンなことが発覚したのです。このタイミングを逃すと年内のクランクインも難しくなる‥‥結果、撮影は半年も延期になりました」(前出・ドラマ制作関係者)
撮影延期の申し入れは、豊川の決意の表れでもある。前作の撮影時、役作りについて豊川はカルチャー誌『Cut』(2021年12月号)のインタビューでこう明かしていた。
《なるべく台本を読み込まずにセリフを入れて、イメージを深めすぎないようにしました》