芸能

蝶花楼桃花が語る女性落語家としての苦悩「女の落語は聴きたくない」と厳しい声を浴びせられた過去

女性落語家の蝶花楼桃花(落語協会のホームページより)

女性落語家の蝶花楼桃花(落語協会のホームページより)

 昨年3月に真打に昇進した人気女性落語家の蝶花楼桃花(41)。春風亭小朝(67)の弟子で、二ツ目以降は「春風亭ぴっかり☆」の名で大人気に。昨年9月には闘病中だった円楽の「代打」として、女性落語家初の『笑点』大喜利出演も果たした。今月1日からは浅草演芸ホール3月上席で、出演者がすべて女性の興行「桃組」の主任を務め、連日の大入りを記録している。

 そんな彼女が、「女性落語家」としての苦悩について赤裸々に語ってくれた。

「私には『女性』ということだけを売りにしているという気持ちはまったくないので、『女流』や『女性』と言われることについては何にも感じてはおりません。ただ『女性』ということに注目して興味を持っていただけるのであれば、それはウェルカムです」(桃花。以下同)

 明るく話す彼女だが、「女性落語家」としての道は、一筋縄ではいかないものだったという。桃花が小朝師匠に入門したのは2006年、25歳の時だった。落語協会に女性真打が登場したのは、1993年のこと。桃花の入門当時にはまだまだ「女性落語家」は珍しい存在だった。

「落語は男性が作り、男性がやってきたもの。先輩の中には男性のように丸坊主にしている方もいました。とにかく『女を捨てること』が必要とされる空気があったように思います。私の前座時代も、男性と同じように食べ、同じように重いものを持つ、といった毎日でした 。

 高座に上がっても、女性だからと席を立ってしまうお客さんがいたり『女の落語は聴きたくない』『どうせ腰掛けのつもりなんだろう』といった声を耳にすることもありました。でも、私が女性であることは変えられない事実です。むしろ、開き直って『女性』であることは個性であり私の特徴のひとつとして『蝶花楼桃花の落語を見に来てください』と思っています」

 そんな「女流」としての苦労を重ねてきた桃花から見ても、現在の落語界は変わりつつあるという。

関連キーワード

関連記事

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン