規定試合数未到達でも上川畑の守備力は魅力
昨年、規定試合数に達した12球団のショートを守備率順に並べてみよう。
■遊撃手の守備成績(2022年、規定試合数到達者)
【1位】源田壮亮 9割8分8厘(108試合)、6失策、64併殺
【2位】今宮健太 9割8分5厘(130試合)、7失策、64併殺
【3位】長岡秀樹 9割8分0厘(139試合)、13失策、105併殺
【4位】紅林弘太郎 9割7分9厘(129 試合)、11失策、72併殺
【5位】小園海斗 9割7分5厘(127試合)、13失策、65併殺
【6位】中野拓夢 9割7分3厘(135試合)、18失策、85併殺
【7位】小深田大翔 9割7分2厘(95 試合)、10失策、36併殺
源田と今宮の安定感が光る中、他の選手は中野を含めて2ケタの失策を記録している。
「ショートはこのまま中野がレギュラーで出るとしても、源田のようにアクシデントが起こる可能性はある。そうなると栗山監督も、守備を最優先して選ぶことでしょう。規定試合数に達していない中では、日本ハムの上川畑大悟が71試合ショートを守ってわずか2失策。強肩含め、守備力は魅力的です。ただ、いきなり招集された場合、周囲との連係が合うかという問題はある。
現在の侍ジャパンのサード・村上宗隆、セカンド・山田哲人という布陣を考えれば、同じヤクルトの長岡の可能性もあるでしょう。昨年のゴールデングラブ賞受賞者でもあります。ただ、今年高卒4年目の選手で、昨年がレギュラー1年目のため経験値が少ないことがネックになります」
小園や紅林という打力に魅力のある若武者の選出はあるか。
「2人とも守備でミスしているイメージがあるかもしれませんが、確実に成長の跡が見られます。小園は中学や高校時代にジャパンの経験がありますし、紅林は2年連続で日本シリーズの大舞台を踏んでいてシリーズ通算3割0分6厘と打っている。現在のWBCへの注目度を考えると、物怖じしない性格かどうかもポイントになる。
ここまで名前が出ていない中ではDeNAの大和も考えられます。昨年は81試合ショートを守って4失策。守備率は9割8分8厘でした。セカンドも守れるし、かつては外野手としてゴールデングラブ賞を獲得しています」
選択肢は多いが、どの選手も“源田の代わり”となると、荷が重いところもある。はたして栗山英樹監督は、どんな選択をするのか。