──『予言された世界』を読んで、印象に残ったところは?
「信彦先生はまさにアナログで、そこが魅力だと思いますが、一方の息子さんの陽一氏は、お父さんとは真逆で、デジタルの先頭を走っている。その好対照が面白かったですね。
(信彦)先生はずっとロシアのプーチンの危険性に警鐘を鳴らし続けてきましたが、この本を読んで、やはりその分析は外れていなかったと思いました。プーチンは裸で氷の中を泳いだり、マッチョな姿を国民に見せつけるじゃないですか。ああいったプレゼン能力も先生は鋭く見抜いて指摘していたんですよね。本を読んでいると、今回のロシアのウクライナ侵攻はなかなか終わらないだろうと思いました。たぶん、プーチンがロシアのトップであり続ける限り終わらない。先生の本を読んでいると、そんな印象を受けます。
陽一氏はロジカルでリアリスティックで、質の高い情報を追い求め、真実だけを直接的に指摘する。それが今の人に評価されていて素晴らしいと思う。時代が求めているのは、彼のような人なんだと思います。
僕は古い人間なので、(信彦)先生の人間臭さがやっぱり好きなんですよね。書かれているのは恐ろしいことなのに、読んでいて楽しい。読ませる。40年以上たっても、変わらずすごいと思いました」