マスク着用が個人判断に移り、ようやく出口が見えてきたコロナ禍。始動後まもなくコロナの影響で活動を制限せざるを得なかった令和皇室も、春の訪れとともに徐々に存在感を増している。とりわけ、元外交官という経歴を持たれる雅子さまは、国際親善の場で重要な役割を果たされている。
3月7日、天皇皇后両陛下は皇居・御所でルーマニア大統領夫妻を出迎えられた。丸テーブルを囲まれての約30分の会見では、ルーマニアの隣国で、ロシアによる侵攻を受けるウクライナについて話が及んだ。この丸テーブルこそ「令和皇室のカラーを表している」と宮内庁関係者は言う。
「丸テーブルは昨年11月、ポルトガル共和国議会議長夫妻やモンゴル大統領夫妻を迎えられた頃からみられるようになりました。それまでは、御所に賓客を迎えたときには陛下と大統領、雅子さまと夫人が向かい合わせで左右にわかれてお話しするスタイルでした。
コロナ禍ではソーシャルディスタンスを確保する必要がありましたが、収束とともによりお話ししやすいスタイルに変えられたのでしょう。丸テーブルを囲むことで、賓客全員とコミュニケーションを取りやすくなり、柔らかな雰囲気になったのではないでしょうか。両陛下で相談して決められたことと思いますが、外交の場に慣れていらっしゃる雅子さまのご提案によるものかもしれません」(宮内庁関係者)
世界中がウィズコロナに舵を切ると同時に、海外からの賓客が皇居を訪問する機会は増えつつある。2023年になってから、ノルウェー議会議長、フィリピン大統領夫妻、モンゴル国家大会議議長夫妻、ルーマニア大統領夫妻が相次いで皇居を訪問している。相手国の賓客がひとりの場合は陛下おひとりでの対応だが、夫婦で来訪する場合は雅子さまも会見に同席される。
「雅子さまがご一緒だと、その場がパッと華やぎます。確かな存在感はエリザベス女王の国葬で訪英された際も明らかでした。大ぶりのブラックのネックレスとイヤリングをつけられた雅子さまは、世界中のVIPにまったくひけをとらない圧倒的な存在感をお持ちでした」(皇室担当記者)