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【いよいよ最終回】ジェネ佐野玲於が原作者と語った「ヒットドラマの壮絶撮影現場」

尾藤能暢

佐野玲於と沖田臥竜さんが対談(撮影/尾藤能暢)

 2023年冬ドラマで“最もバズっているドラマ”がいよいよ最終回を迎える。先行配信されているNetflixでは人気ランキングでトップ2まで上昇し、関西テレビでの地上波放送も絶好調の連続ドラマ『インフォーマ』(毎週木曜深夜0時25分)。地上波ローカルにもかかわらず、ネットメディア「モデルプレス」のアンケート調査<読者が選ぶ「今期最もハマっている深夜ドラマ」>で3位にランクインするなど、各種メディアでも注目度はバツグンだ。

 主演は、元ヤクザの若頭補佐の裏社会の情報屋で、社会を意のままに動かす謎の集団「インフォーマ」主幹の桐谷健太(42才)。そして、その弟分の相棒となる週刊誌記者“ポンコツ2号”こと三島寛治役を演じるのは「GENERATIONS from EXILE TRIBE」メンバーで俳優の佐野玲於(27才)だ。そんな期待の若手俳優が、同作の原作『インフォーマ』(サイゾー文芸部刊)を執筆した小説家の沖田 臥竜さんと対談。ドラマの裏側や思いについて語り合った。

佐野:Netflixでは先行で配信されていますが、地上波放送では3月23日深夜が最終回です。本当に感慨深いですね。それまでの放送回でも、謎めいた物語の展開はスリリングだったし、息詰まるようなアクション・ファイトシーンの連続だったので、放送回を追うごとに視聴者の方や周囲からの反響が大きくなってきているのを実感しています。

 普段の自分を応援してくれているファンの方たちも「親子でドラマ見ています!」とか「GENERATIONSのステージで踊っている姿と全く別人で、本当にポンコツですね(笑)」とか、本当にヘタレな三島の姿を楽しんで見てくれているのが伝わってきています。

 所属事務所「LDH」の先輩方からも、「オレも出たかった!」という連絡をいただいたり、音楽やファッション、クリエイターの方々からも「おもしろいね」という言葉をかけていただいたり。初回の放送開始からすごく誇らしくてうれしい毎日が続いていますが、全10話を見終わったあとの皆さんの感想は、いまから本当に楽しみです。

沖田:「ポンコツ」というあだ名の週刊誌記者・三島を演じている佐野さんの演技の賜物だと思いますよ。普段は、目の前のトラブルや恐怖からすぐ逃げ出してしまう「ポンコツ」だけど、土壇場ではとんでもない漢気を発揮する。いつも殴られて青あざをつくってばかりの三島が徐々に成長していく様子や、三島の内なる“静かな闘志”を、佐野さんが見事に表現しているなと思います。

 それに、登場人物のほぼすべてがバイオレンスな人間という物語のなかで、ひとりだけ気弱なキャラクターの佐野さんが、いちいちビビりまくるわけですよね。そのビビり方が迫真に迫っているからこそ、視聴者もその“ビビり”に共感して、バイオレンスなシーンの恐怖感、緊迫感がさらに増しているように思います。

佐野:振り返れば、役柄の三島もビビりなんですが、私も実際に撮影現場で、いつもゾクゾク、ビクビクしていたように思います。だって、本当に驚くようなシーンの撮影の連続なんですから! 第1話から新宿・歌舞伎町の街中で、人が火だるまになるシーンがあったり、激しいカーアクションや乱闘シーンもありました。第8話では、長回しのワンカットで人が入り乱れて殴り合い、暴れまわるシーンを撮りましたが、あれは本当にヤバかった。これ、本当にテレビで流せるのかなと心配になりました(笑)。

沖田:脚本も撮影も本気で“攻めていた”ので、それは、ほかの日本のドラマとはちょっと(レベルが)違いますよね。私も撮影現場に立ち会っていたんですけど、(主人公の敵の)キムが暴走する車に轢かれて跳ね上がるシーンや、人が火だるまになるシーンを、新宿の繁華街で撮ったときなんて、迫力がありすぎて、スタッフや出演者の皆さんも顔が引きつってましたもんね。身内なのに、ちょっと引いていたというか(笑)。

キャストの皆さんには、俳優としての名前があるけれど、私は、最終的にはその芸名を超えて、作品のキャラクター名で呼ばれるようにまでなってほしいって思いながら書いているんです。佐野さんが、どこか街中で、「あっ、三島記者だ! ポンコツだ!」って言われてほしい。そして、今回のドラマ「インフォーマ」では、そのぐらいの手応えを感じています。

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