国内

「テキーラで脱衣ゲーム」「登録者400万人超YouTuberをダシに」摘発された歌舞伎町ぼったくりバー元店員が語った手口

欲望渦巻く街で行なわれていた狡猾な手口(時事通信フォト)

欲望渦巻く街で行なわれていた狡猾な手口(時事通信フォト)

 若者や外国人観光客が戻り、コロナ禍前の景色を取り戻しつつある新宿・歌舞伎町。街を歩くと、「路上キャッチ」を禁じるアナウンスを絶え間なく耳にし、警備員も常に目を光らせている。だが欲望が渦巻く街での落とし穴は巧妙化するばかりだ。

 3月3日、新宿署は風営法違反(無許可での接待行為)の疑いで専門学校生・畠叶夢容疑者(20)を逮捕した。今年2月、畠容疑者はマッチングアプリで知り合った20代男性と食事にいき、“いきつけのダーツバーに行こう”と誘い、歌舞伎町のバー『GRAND?H』に入った。説明された店のシステムは「1人1時間5000円飲み放題」。男性の財布には1万5000円ほどあったといい、女性の分まで支払える計算──だが、ここで事件が起きる。社会部記者が語る。

「店員がトランプを持ってきたところ、畠容疑者が男性に“ゲームをしよう”と提案。負けたほうが“ショットの酒を飲む”というルールでした。2人は1時間ほどで計100杯近くのショットを空け、ほろ酔い気分で男性が会計を頼むと、40万円の請求が。男性が店員に問い合わせると、『ショットは飲み放題に含まれない』と。持ち合わせが足りなかった男性は店員に引き連れられ、銀行口座からなけなしの現金数万円を引き出した。これでも40万円にはほど遠かったので、店員は『キャッシュカードでキャッシングして金を借りろ』と指示。男性はキャッシングした現金十数万円を渡して逃げようとしたものの、外で見張りをしていた別の店員2人に捕まり、殴る蹴るの暴行を受けた末、スマホと財布を奪われた」

 男性が歌舞伎町の交番に駆け込み、警官とともに店に向かっていると驚きの光景が。畠容疑者が別の男性と同じコンビニから出てきたのだ。警官が事情を聞くと、この男性も同様にお金をぼったくられたことを証言。畠容疑者は任意同行を求められる。

「その後の捜査で、畠容疑者が『GRAND?H』の店員で店と結託して、ぼったくり行為を行なっていたことが発覚し、逮捕されました。畠容疑者は店員から、『店員であることを隠して男性を店に連れてこい』と指示を受けていたことを明かし、男性が支払った額の25%を報酬として受け取っていたといいます。警察は、畠容疑者が高額な報酬を受け取っていたことから逮捕に踏み切ったと見られています。男性に暴行した店員も既に逮捕されていて、ぼったくり手法の実態解明が進められています」(同前)

関連キーワード

関連記事

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン