時の総理に寵愛された2人の女性の動向に注目が集まっている。国際政治学者の三浦瑠麗氏は、太陽光発電事業をめぐり夫が業務上横領容疑で逮捕されたことによって、コメンテーターとしてレギュラー出演していたテレビ番組からは姿を消している。その空いた席に座る存在として急浮上しているのが、元NHKのジャーナリストで“安倍元首相に最も食い込んだ記者”として知られる岩田明子氏だ。
安倍元首相が亡くなった昨年7月にNHKを退職した岩田氏について、3月15日、大手芸能事務所「ホリプロ」に所属することを文春オンラインが報じた。すると3月17日、「今日が情報番組初出演となります」と紹介された岩田氏が『めざまし8』(フジテレビ系)に登場、3月19日には『サンデージャポン』(TBS系)に出演したのだ。キー局の政治部記者が語る。
「岩田氏と三浦氏はともに東大出身、安倍晋三・元首相に近かった女性論客で自民党人脈も豊富です。華やかなビジュアルも相まってテレビ番組の政治や国際情勢などについての解説で重用されてきました。
NHKを退職した岩田氏の動向については密かに注目されていましたが、奇しくも三浦氏が事実上の降板をしているタイミングで民放デビュー。初出演となった『めざまし8』は三浦氏が木曜レギュラーを務めていた番組です。両番組とも岩田氏の出演は局の上層部が決めたそうで、共通点も多いだけに三浦氏の“後釜”に適任だと期待されているのでしょう」
岩田氏が出演した『サンデージャポン』は、前日にスポーツ紙が「前参院議員でガーシー容疑者の今後について語る」と“告知”する手の込みようだった。事情を知るTBS局員はこう語る。
「『サンジャポ』出演についてはホリプロが間に入り、局の幹部が三顧の礼で出演させました。番宣もしかり、番組でも初登場の岩田氏を盛り立てること。安倍元首相関連を含め、岩田氏に不都合な質問はしないこと。MCの『爆笑問題』太田光が台本からそれて無茶な論争を仕掛けるといった暴走をさせないことなどを事前に取り決めたと聞いています」
コメンテーターとしての評価は分かれる
花柄のワンピースにピンクのジャケットという春らしいファッションで出演した岩田氏は、安倍元首相の番記者時代の写真などを交えて紹介されると、野球の話を振られるのを遮って「その前に、呼んでいただいてすっごい嬉しかったんですけど、緊張しすぎちゃって目、血管切れちゃってて、ごめんなさ~い」「サンジャポが好きすぎて」と軽妙に語った。
さらにWBCで始球式を務めた岸田文雄・首相について、ボールが大きく“右”に逸れたが、安倍元首相の時は大きく“左”に逸れ、小泉純一郎元首相は“真ん中”だったことが「私的にはツボ」という元政治部記者らしい解説を披露し、「うまいこと言いますね」と太田を唸らせた。