新曲が立て続けにミリオンセラーを達成し、MVの総視聴回数が1億回を突破するなど破竹の快進撃を続けるKing & Prince。だが、その日は刻々と近づいている。残された時間は約1か月。脱退するメンバー、残るメンバー、それぞれの胸中は──。
3月上旬、関東近郊の撮影現場にジャージー姿の永瀬廉(24才)がたたずんでいた。寒空の下でスタッフと話し込む永瀬の表情は真剣そのもの。この日、彼が臨んだのは先日、最終回が放送されたドラマ『夕暮れに、手をつなぐ』(TBS系)のロケだった。
「ドラマは切ない青春ラブストーリーで主演の広瀬すずさん(24才)と永瀬さんの息のあった掛け合いも話題になりました。同い年ということもあって2人は撮影の合間にも仲よく談笑し、永瀬さんは終始リラックスした雰囲気でロケを行うことができたようです」(芸能リポーター)
同ドラマのポスターに描かれたテーマのひとつが“最後の一日”。忘れられない日々を共に過ごした男女が互いに背を向け、それぞれの道に進む姿を表現したビジュアルは、悲しくも美しい。永瀬自身もいままさに“決別”の時を迎えようとしている。
《この度、King & Princeは2023年5月22日をもちまして、5人での活動を終了いたしますことをご報告申し上げます》
ジャニーズ事務所から衝撃的な声明が発表されたのは昨年11月。King & Prince(以下キンプリ)の平野紫耀(26才)と岸優太(27才)、神宮寺勇太(25才)の3人が、今年5月のデビュー日前日をもってグループを脱退し、順次、事務所を退所することが明かされた。
年長の3人は海外進出への思いが強く、平野はファンクラブを通じて《自分の年齢と向き合ったときに、全力で取り組んだとしてももう遅いなと感じてしまい、目標を失い、今回の決断に至りました》と切実な思いを吐露。岸と神宮寺も同様に海外で活動することを目標とし、脱退理由をメンバー間の方針の違いと説明した。
寂しさをにじませながらも、キンプリを守り抜くことを決意したのが最年少の永瀬と高橋海人(23才)の2人だ。特に永瀬は自身のラジオ番組で、3人の気持ちに気づけなかったことを悔やみ《納得いかないものはいかない》と涙を流した。
「本来であれば、今年はキンプリにとってデビュー5周年の節目の年。5人揃っていればドームツアーなどの盛大なコンサートを行う可能性もあったが、2人でどこまでやるかははっきりとしていません。永瀬さんも雑誌のインタビューなどで5周年のことを聞かれるたびにつらい思いをしたそうで、楽しい仕事の思い出が“フラッシュバック”したと振り返っていました」(前出・芸能リポーター)
5人はいま、どんな思いでメンバーと向き合い、最後の一日を迎えようとしているのか──。
「ハワイに行きたい!」
キンプリの前身となる「Mr.King vs Mr.Prince」が結成されたのは2015年6月。2021年に脱退した岩橋玄樹(26才)を含むJr.6人の期間限定グループだった。グループ名を付けたのは彼らが敬愛する故・ジャニー喜多川氏である。
「全員でジャニーさんに直談判して正式なデビューにこぎつけた逸話はファンの間でも語り草になっています。2018年5月にリリースされたファーストシングル『シンデレラガール』は80万枚以上を売り上げ、ファンクラブの会員数は推定90万人を突破。瞬く間にトップスターにのし上がりました」(レコード会社関係者)