新年度になって最初の月曜日となった4月3日、テレビ朝日の玉川徹氏が同局の『羽鳥慎一モーニングショー』に出演、レギュラーコメンテーターとして番組に本格復帰することを発表した。玉川氏は昨年9月、安倍晋三・元首相の国葬に関する発言で炎上し、レギュラーから降板。謹慎後は「現場で取材して報告する」という立場で週に1回程度の出演になっていたが、最近は番組出演の機会が増加していた。
玉川氏は番組内で「この半年間、原点に立ち返り取材を続けてまいりました。今後も取材というインプットを大切にして、放送というアウトプットを続けてい行きたいと思っています」と挨拶した。本格復帰への“道筋”はどうつけられていたのか。テレビ朝日の40代男性社員が語る。
「昨年末頃から、玉川さんをいつ番組に本格復帰させるかについて内々ではずっと話し合ってきていたみたいです。やはり局にもたくさん“復帰させてほしい”という電話がかかってきていましたし、番組を作る上でも玉川さんみたいにエッジの効いたコメントができる人は貴重ですからね。ただ、問い合わせのなかには当然、出演に否定的な意見もありました。少しずつコーナーの時間を延ばしたり、座る位置を変えたりして準備してきた。上層部はその反応を見ながらタイミングを窺っていたようです」
玉川氏復帰への“待望論”は根強く、今年2月5日の朝日新聞では、「(投書欄での)玉川徹氏のレギュラー復帰を強く望む声が圧倒的多数だった」と報じている。こうした声に後押しされる形でついに「完全復帰」となったワケだが、発表が4月3日になったのは社内の事情だけではなかったようだ。
「わざわざ発表する必要はなかった」
「いつ復帰させるのかというのはずっと相談していたことですが、このタイミングになったのは日テレの番組改編が影響しているようです。水卜麻美アナ(35)の『ZIP!』が1時間延長になる上に、『スッキリ』が終わって『DayDay.』には元NHKの武田真一アナ(55)の出演が決まった。『モーニングショー』はありがたいことに視聴率はここ数年、ずっと好調ですが、向こうがこれだけ変えてくるとなると状況がどうなるかは分かりませんからね。
正直、ここ最近は普通にコメンテーターの側の席に座って話すことも増えていたし、わざわざ『復帰します』と宣言する必要もなかったんですよ。炎上する可能性だってありますからね。ですが、玉川さんを復帰させるという“意向”をあえて大々的に発表することで視聴者が移らないようにしたいという意図もあったようです」(前出・40代テレ朝社員)
17年にわたって続いたご長寿番組『スッキリ』が終わり、水卜アナは俳優・中村倫也(36)との結婚も発表。日テレの朝の番組への注目度が高まるなか、テレ朝も“最強のカード”を切ってきたということか。熾烈な朝の視聴率争いから目が離せない。