オープン戦は36打数4安打、打率.111、0本塁打、2打点。坂本は例年オープン戦の打撃成績が良くないため、心配が杞憂に終わればよかったが、「6番・遊撃」でスタメン出場した中日との開幕3連戦も10打数無安打4三振と本調子に程遠い。4月2日の3戦目は同点の7回無死一、二塁で2年ぶりの犠打を決めた。原辰徳監督は試合後の会見で「100人いたら何人くらいバントだと思ったでしょうかね? 僕は100人いたら100人だと思ったけどね」と判断に躊躇しなかったことも明かしている。
右打者として史上最速で2000安打を記録した大打者だが、このまま低空飛行が続くようだと、実力主義の世界でドラフト3位・門脇誠、高卒3年目の中山礼都に遊撃の座を奪われる可能性もある。
前出の他球団のスコアラーは「とはいえ坂本がラインアップにいるだけで怖い。キャンプ中から思っていたのですが、34歳となってスイングスピードが劇的に上がるわけではない。元々中距離打者だし、飛距離を伸ばそうという考えがどうかなと。首脳陣の方針があるんでしょうけど、坂本の打撃には合っていない感じがします」と指摘する。
坂本と33歳の中田は1学年しか変わらない。一転して野球人生の岐路を迎え、何を思うか──。