2020年に調教師試験に合格した
こういう年は、やはり早い時期に活躍した牝馬が集まった2歳GI阪神ジュベナイルフィリーズに出走して上位に来た馬が強いと考えるのが妥当ではないでしょうか。完成度も高いし、距離もコースも同じなので桜花賞に直結しやすいと思います。
皐月賞も例年にくらべればボーダーラインは高いようです。牡馬の場合は、皐月賞ではなくダービーを目標にする馬もいるし、NHKマイルカップもある。今は早い時期から海外へ出ていく馬もいるし、来年からはダート路線も加わりますね。そこに至るローテーションも様々で、これが王道というものはありません。どのレースを使ったからとか、どの距離でデビューしたからとかいうことではないのが近年の傾向かもしれません。
今年は2歳GI馬が2頭とも出走しないこともあって、絶対的な存在がいない混戦模様と言われています。穴党の出番ですね（笑）。
【プロフィール】
蛯名正義（えびな・まさよし）／1987年の騎手デビューから34年間でJRA重賞はGI26勝を含む129勝、通算2541勝。エルコンドルパサーとナカヤマフェスタでフランス凱旋門賞2着など海外でも活躍、2010年にはアパパネで牝馬三冠も達成した。2021年2月で騎手を引退、2022年3月に52歳の新人調教師として再スタートした。
※週刊ポスト2023年4月21日号
