メジャーリーグ開幕後から日米で大きなニュースとなっている大谷翔平(28才)は、4月10日(現地時間9日)のブルージェイズ戦でも、岩手・花巻東高の先輩・菊池雄星投手(31才)から今季第3号となる二点本塁打をかっ飛ばした。
これだけ活躍すれば、日本はもとより、米国でも女性ファンも増える一方。8日のエンゼルスのホーム開幕戦のレッドカーペットセレモニーでは、米国人女性ファンが「結婚して翔平」と、たどたどしい日本語で書いたプラカードを掲げて「プリーズ!」と絶叫していた。国内でも、大谷と旧知の侍ジャパンの白井一幸ヘッドコーチ(61才)までが「誰かがいる雰囲気は無かった。長女は大谷選手と同い年なんです。できたらうちの娘って言いたいところなんですけど…」と語るほど。まさに世界規模で恋人候補が、続々と名乗り出ている。
それでも、一向に女性の影が見えてこない。彼のこれまでを振り返ると、人生の節目で大谷を癒していたのは恋人──ではなく、犬だった。
2018年の秋に靭帯を損傷した右ひじのトミー・ジョン手術を行い、辛いリハビリトレーニングをしていたときには、トレーナーの愛犬ジギーをかわいがる姿が、テレビのドキュメンタリー番組でも流れた。帯同する水原一平通訳(38才)も、当時の大谷はチームメートがクラブハウスに連れてくる何匹もの飼い犬たちに「かなり癒されていた。翔平は犬が大好きなんです」と明かしていた。
自身も幼いころからゴールデンレトリーバーを飼っていた。名前はエース君。大谷家にやってきたのは、大谷が野球を始める前の小学1年生のころだった。プロに入ってからも、試合前のロッカールームでエース君の写真を見たり、2016年の大みそかのNHK紅白歌合戦に審査員として出演した際にも、「(帰省できずに)犬に会えない」と漏らすほどに、かわいがっていた。
あるスポーツ紙記者は「そのエース君は、翌2017年のシーズン中に15才以上生きての老衰で亡くなっています」と振り返る。
2012年秋。高卒でのメジャー挑戦を決めていた大谷は、日本ハムにドラフト1位で強行指名を受けた当初、同球団関係者との対面には前向きではなかった。しかし、当時の日ハムの山田正雄ゼネラルマネジャー(GM)が、大の犬好きで「エース君に会いたい」と話していることを知ると、母の加代子さんが「犬好きに悪い人はいない」と縁を感じるようになり、次第に大谷も心の扉を開いていった経緯もあった。