3年間にわたって続いた「コロナ騒ぎ」が明けつつあるいまだからこそ知っておきたい、私たちが「減らすべき薬」。自ら名前を出して語ってくれた真摯な医師たちの言葉に耳を傾けてほしい。ジャーナリスト・鳥集徹氏がレポートする。
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マスク、アクリル板、手指の消毒、飲み会の自粛、ソーシャル・ディスタンス、そしてワクチン接種──。私たちは「新型コロナ感染の拡大を抑えるために」を合言葉に、3年間にわたって感染症の専門家の言う通りに対策を続け、国民の大半がワクチンを打った。しかし、感染拡大を抑えられるどころか、日本の陽性者数は第7波(2022年7~9月)で世界最多を記録し、コロナ感染死者数も第8波(2022年11月~2023年2月)で過去最多となった。
そうした「コロナ騒ぎ」を通じて感染症の専門家に対する不信感が強まり、“彼らの言うことをうのみにしてはいけない”と気づいた人も多いのではないだろうか。
実はそれは感染症に限った話でなく、医療全般に言えることだ。医師の言いなりになって医療行為を受けたとしても、必ずしもいい結果になるとは限らず、むしろ逆効果になることもあり得る。
特に日本人は充実した国民皆保険制度のもと、気軽に医療機関を受診できる環境にあるせいか、医療依存が強く、医師から処方された薬に何の疑問も持たずに素直にのみ続ける傾向が強い。だが、薬には必ず副作用が伴う。多くのめばそれだけ副作用が強くなり、かえって体調を悪くすることがある。漫然とのみ続けている薬の中には、本来は不必要なものが含まれていることもよくあるのだ。
このコロナ騒ぎを契機に、過剰な医療依存のマイナス面に気づいてほしい──。そんな思いで、私はこの3月、5人の医師へのインタビューに基づき、『医者が飲まない薬 誰も言えなかった「真実」』(宝島社新書)を出版した。
彼らは専門とする病気や治療こそ違えど、コロナ騒ぎの中にあっても「その人がその人らしく生きるには、どんな支援が必要なのか」という医療の本質について考えてきた医師たちばかりだ。今回は、本書のエッセンスに基づき、特に女性が減らすことを検討すべき薬について書きたい。