秋津医師は、痛風治療薬で生じる“男の痛みナンバーワン”を警戒する。
「尿酸値自体は下げてもいいが、薬の副作用で『結石』ができるケースがあります。腎臓結石や尿道結石は死ぬほど痛く、陣痛ほどではないでしょうが、男の痛みではナンバーワンです」(秋津医師)
このように長く飲み続けることによる副作用リスクなどを考えると、「薬に頼らない生活」を習慣づけるのが得策になる。
実は谷本医師も、尿酸値が基準値を超えた際、薬に頼らず数値を下げたひとりだ。
「コロナ禍の外出制限で体重が10kg以上増え、BMIは25を超えました。尿酸値は8以上になるなど悪化し、このままでは服薬治療が必要なレベルになると判断し、食事運動療法に取り組みました」
まず野菜摂取を増やし、ジョギングを始めるなど「定石通り」の取り組みを始めた。
「しかし、数kg程度は痩せられても、いったん付いた脂肪はそう簡単には落ちません。そこで国際医学誌・科学誌でも話題の1日のうちに16時間程度ものを食べない時間を作る『間欠的ファスティング』を実践しました」
その結果、10kg以上の減量に成功。BMIは22弱まで改善し、尿酸値などもすべて基準値まで下げられたという。薬に頼らず数値を改善した医師の実践に学ぶことは多い。
※週刊ポスト2023年4月21日号