芸能

ダサすぎと話題の川口春奈CMに見る「サリエンス効果」について心理士が分析

多くのCMで起用されている川口春奈(時事通信フォト)

多くのCMで起用されている川口春奈(時事通信フォト)

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、ダサいとニュースになった川口春奈(28才)が出演するCMがもたらす「サリエンス効果」について。

 * * *
 ネットを見ていたら、気になるタイトルのニュースが目に飛び込んできた。『どうした川口春奈?』だ。川口春奈がどうしたって?と、つられてクリックしてみた。出てきたのは『CM女王の最近の出演作が《ダサすぎて見ていて辛い》とファン落胆』という日刊ゲンダイDIGITALの記事。

 書かれていたのは、川口春奈が出演している最近のCMがダサくて、ファンから残念な反響を浴びているというものだ。テレビでそのCMを見たが本当にダサい。というより昭和の匂いがして、新鮮で洗練されたクールな印象も最先端なイメージもない。CMはニデック株式会社のもので、緑のロゴが胸に入った白いつなぎを着て『港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ』のメロディーに合わせ「あんた、ニデックってなんなのさ」と歌ったり、4月から変更したという社名を繰り返し「名前覚えてね」と替え歌にして歌うバージョンなどがある。

 川口さんといえば、2022年秋に主演したドラマ『silent』(フジテレビ系)での透明感ある演技が話題だったし、ニンゲン観察バラエティ『モニタリング』(TBS系)では、色々な着ぐるみを被って人を驚かせるキュートでお茶目な姿が好印象な女優だ。多彩な表情を見せて人々を魅了する川口さんだが、今回のCMはこれまでのイメージとはかなり違う。曲に合わせたイメージなのか、それとも昭和のあの時代のメイクがそうだったのか、濃いめでキリっとした印象だ。

 だがこのダサさでこれまでと違う川口さんというのが、このCMのポイントだ。2022年度のCMタレントランキングでは、女性で2位になった川口さんだけに、視聴者にはそれぞれ彼女に対してある一定のイメージがあるだろう。もしこれが今風のスマートなCMで、イメージ通りの川口さんだったら、たぶん見ても印象に残らずスルーしていたと思う。見たことすら覚えていないかもしれない。人にはそれが視界に入っていても、インパクトがなければそこに注意を向けず、目に留めず無視してしまう「サリエンス効果」もしくは目立ち効果という傾向があるからだ。

関連記事

トピックス

中居正広氏と報告書に記載のあったホテルの「間取り」
中居正広氏と「タレントU」が女性アナらと4人で過ごした“38万円スイートルーム”は「男女2人きりになりやすいチョイス」
NEWSポストセブン
大谷翔平が新型バットを握る日はあるのか(Getty Images)
「MLBを破壊する」新型“魚雷バット”で最も恩恵を受けるのは中距離バッター 大谷翔平は“超長尺バット”で独自路線を貫くかどうかの分かれ道
週刊ポスト
もし石破政権が「衆参W(ダブル)選挙」に打って出たら…(時事通信フォト)
永田町で囁かれる7月の「衆参ダブル選挙」 参院選詳細シミュレーションでは自公惨敗で参院過半数割れの可能性、国民民主大躍進で与野党逆転へ
週刊ポスト
主演女優として再ブレイクしている安達祐実
《『家なき子』から30年》安達祐実が“子役の壁”を乗り越え、「2度目の主演ブレイク期」へ 飛躍する43才女優の今を解説 
NEWSポストセブン
約6年ぶりに開催された宮中晩餐会に参加された愛子さま(時事通信)
《ティアラ着用せず》愛子さま、初めての宮中晩餐会を海外一部メディアが「物足りない初舞台」と指摘した理由
NEWSポストセブン
「フォートナイト」世界大会出場を目指すYouTuber・Tarou(本人Xより)
小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」に批判の声も…筑駒→東大出身の父親が考える「息子の将来設計」
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《妊娠中の真美子さんがスイートルーム室内で観戦》大谷翔平、特別な日に「奇跡のサヨナラHR」で感情爆発 妻のために用意していた「特別契約」の内容
NEWSポストセブン
米国からエルサルバドルに送還されたベネズエラのギャング組織のメンバーら(AFP PHOTO / EL SALVADOR'S PRESIDENCY PRESS OFFICE)
“世界最恐の刑務所”に移送された“後ろ手拘束・丸刈り”の凶悪ギャング「刑務所を制圧しプールやナイトクラブを設営」した荒くれ者たち《エルサルバドル大統領の強権的な治安対策》
NEWSポストセブン
沖縄・旭琉會の挨拶を受けた司忍組長
《雨に濡れた司忍組長》極秘外交に臨む六代目山口組 沖縄・旭琉會との会談で見せていた笑顔 分裂抗争は“風雲急を告げる”事態に
NEWSポストセブン
中居正広氏とフジテレビ社屋(時事通信フォト)
【被害女性Aさん フジ問題で独占告白】「理不尽な思いをしている方がたくさん…」彼女はいま何を思い、何を求めるのか
週刊ポスト
食道がんであることを公表した石橋貴明、元妻の鈴木保奈美は沈黙を貫いている(左/Instagramより)
《食道がん公表のとんねるず・石橋貴明(63)》社長と所属女優として沈黙貫く元妻の鈴木保奈美との距離感、長女との確執乗り越え…「初孫抱いて見せていた笑顔」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 中居トラブル被害女性がフジに悲痛告白ほか
「週刊ポスト」本日発売! 中居トラブル被害女性がフジに悲痛告白ほか
NEWSポストセブン