NHK連続テレビ小説『らんまん』で、ヒロイン・西村寿恵子を演じる浜辺美波がついに登場した。朝ドラ女優まで上りつめ、今年だけでも映画『シン・仮面ライダー』のヒロイン・緑川ルリ子役、アニメ映画『金の国 水の国』の主演・サーラ役など、注目作への出演が相次ぐ浜辺。その来歴を、主演作『賭ケグルイ』の監督・英勉(はなぶさ・つとむ)氏の証言とともに振り返る。
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「あんなにかわいい人が、この世におるがじゃのう……」
神木隆之介演じる槙野万太郎がそう思わず“一目惚れ”するほどの美女──浜辺が演じる今作のヒロインで、のちに万太郎の妻となる西村寿恵子の役どころだ。明治時代にあって西洋文化に興味を抱く好奇心旺盛で先進的な女性として描かれ、万太郎の植物研究をたくましく支えていく。
今や朝ドラヒロインに抜擢された浜辺のデビューは、まだ10歳だった2011年まで遡る。「第7回東宝シンデレラオーディション」でニュージェネレーション賞を受賞し、同年に映画『アリと恋文』に主演し俳優業をスタートさせる。
世間的な知名度を確立したのは、2017年の主演映画『君の膵臓をたべたい』だった。膵臓の病で余命わずかながら明るく生きるヒロインを演じ、日本アカデミー賞主演女優賞など数々の新人賞を受賞した。どこか儚げで透明感がある──そんな浜辺のイメージ形成につながったとも言えるだろう。浜辺の主演作『賭ケグルイ』の監督・英勉氏が振り返る。
「“透明感あふれる”とはよく言いますが、この人のことなんだ、と思いました」
『君の膵臓をたべたい』のヒロイン像と、『賭ケグルイ』での役柄は大きく異なる。同作はシリーズ620万部を誇る人気漫画の実写化で、浜辺が演じたのは、リスクを負うほど“燃える”生粋のギャンブル好きだった。