芸能

『どうする家康』松本潤と阿部寛の“激突”で思い出す15年前の時代劇共演

阿部寛

松本潤と阿部寛の共演に注目が集まる

 松本潤主演で話題を集めるNHK大河ドラマ『どうする家康』。時代劇研究家でコラムニストのペリー荻野さんが注目するのは、家康と阿部寛演じる武田信玄との“バトル”だ。ペリーさんが松本と阿部のシーンについて今後の注目ポイント解説する。

 * * *
 一歩進んで二歩下がる? 本当にこのままで「神の君」になるのかよと心配になる大河ドラマ『どうする家康』の徳川家康(松本潤)。

 先日の「金ヶ崎でどうする」で家康たちは、信長(岡田准一)の朝倉義景討伐に付き従い、越前・金ヶ崎にいた。越前ガニの美味さに感動し、例によって左衛門尉がえびすくいを踊っているが、なんのための戦かというモヤモヤもある。

 一方、市(北川景子)は夫の浅井長政(大貫勇輔)が信長を裏切り、朝倉と挟み撃ちにしようとしていることを、兄信長に知らせることができない。市に恩義を感じる侍女の阿月(伊東蒼)は、自分が金ヶ崎まで走ると40キロの道を命がけで疾走。その知らせで軍勢を引き上げる決断をした信長だが、家康は大嫌いな秀吉(ムロツヨシ)に目をつけられてしまった。

 後に「金ヶ崎の退き口」と呼ばれる退却戦で、「殿(しんがり)」を引き受けた秀吉。殿とは、退却軍の最後尾で追撃してくる敵軍と戦い、主君を無事に脱出させる役割だ。犠牲者も多く出すことになり、危険だが、成功すれば、主君からの信頼度がアップする。秀吉と家康が、金ヶ崎でどう動くのかは見ものだ。

 そして、今後の家康の強敵となるのは、ご存知、武田信玄(阿部寛)。家康を「三河の小童」とみている信玄との激戦が、有名な「三方ヶ原の戦」だ。

 史実で伝わる「三方ヶ原の戦」は、元亀三年(1572年)十月三日。西へと進軍を始めた武田軍によって徳川方は次々落城。家康は決戦の場は浜松城だと確信して、信長の援軍と待ち構えるが、なんと武田軍は浜松城を素通り。城に留まるか、打って出るか、まさに「どうする」の決断を迫られた家康が、三方ヶ原に至った時、そこには三万ともいわれる武田軍勢が鉄壁の「魚鱗の陣」で待ち受けていた。

 ますます「神の君」が遠のくような展開で、阿部信玄の高笑いが聞こえてきそうだが、ここで家康がどう踏ん張るか。家臣たちの決死の働きぶりは、心に残るはず。しっかり見極めたいエピソードである。

関連キーワード

関連記事

トピックス

ブラジルを公式訪問している佳子さま(写真/アフロ)
佳子さま、外交関係樹立130周年のブラジルを公式訪問 子供たちと笑顔でハイタッチ、花柄のドレス姿も 
女性セブン
来来亭・浜松幸店の店主が異物混入の詳細を明かした(右は来来亭公式Xより)
《“ウジ虫混入ラーメン”が物議の来来亭》店主が明かした“当日の対応”「店舗内の目視では、虫は確認できなかった」「すぐにラーメンと餃子を作り直して」
NEWSポストセブン
家出した中学生を自宅に住まわせ売春させたとして逮捕された三ノ輪勝容疑者(左はInstagramより)
《顔面タトゥーの男が中学生売春》「地元の警察でも有名だと…」自称暴力団・三ノ輪勝容疑者(33)の“意外な素顔”と近隣住民が耳にしていた「若い女性の声」
NEWSポストセブン
山本賢太アナウンサーのプロフィール。「人生は超回復」がモットー(フジテレビ公式HPより)
《後悔と恥ずかしさ》フジ山本賢太アナが過去のオンラインカジノ利用で謝罪 「うちにも”オンカジ”が…」戦々恐々とする人たち
NEWSポストセブン
親日路線を貫いた尹政権を「日本に擦り寄る屈辱外交」と断じていた李在明氏(時事通信フォト)
韓国・李在明新大統領は親中派「習近平氏の接近は時間の問題」、高まる“日本有事”リスク 日米韓による中国包囲網から韓国が抜ける最悪のケースも
週刊ポスト
週刊ポストの名物企画でもあった「ONK座談会」2003年開催時のスリーショット(撮影/山崎力夫)
《追悼・長嶋茂雄さん》「ONK(王・長嶋・金田)座談会」を再録 落合博満の巨人入団をめぐって議論白熱「どう転ぶかわからないけど、ボクは落合を獲るのがいいと判断した」
週刊ポスト
田中真一さんと真美子さん(左/リコーブラックラムズ東京の公式サイトより、右/レッドウェーブ公式サイトより)
《真美子さんとの約束》大谷翔平の義兄がラグビーチームを退団していた! 過去に大怪我も現役続行にこだわる「妹との共通点」
NEWSポストセブン
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
《「来来亭」の“ウジムシ混入ラーメン”動画が物議》本部が「他の客のラーメンへの混入」に公式回答「(動画の)お客様以外からのお問い合わせはございません」
NEWSポストセブン
金スマ放送終了に伴いひとり農業生活も引退へ(常陸大宮市のX、TBS公式サイトより)
《金スマ『ひとり農業』ロケ地が耕作放棄地に…》名物ディレクター・ヘルムート氏が畑の所有者に「農地はお返しします」
NEWSポストセブン
6月9日付けで「研音」所属となった俳優・宮野真守(41)。突然の発表はファンにとっても青天の霹靂だった(時事通信フォトより)
《電撃退団の舞台裏》「2029年までスケジュールが埋まっていた」声優・宮野真守が「研音」へ“スピード移籍”した背景と、研音俳優・福士蒼汰との“ただならぬ関係”
NEWSポストセブン
小室夫妻に立ちはだかる壁(時事通信フォト)
《眞子さん第一子出産》年収4000万円の小室圭さんも“カツカツ”に? NYで待ち受ける“高額子育てコスト”「保育施設の年間平均料金は約680万円」
週刊ポスト
清原和博氏は長嶋さんの逝去の翌日、都内のビル街にいた
《長嶋茂雄さん逝去》短パン・サンダル姿、ふくらはぎには…清原和博が翌日に見せた「寂しさを湛えた表情」 “肉体改造”などの批判を庇ったミスターからの「激励の言葉」
NEWSポストセブン