皇族方の日常の食事をはじめ、海外賓客の歓待にも供される食材を生産する御料牧場で、「皇室の牧場」という誉れにあぐらをかいた「蛮行」がまん延しているという。愛子さまが幼少より親しまれる牧場の実態を告発する。【前後編の前編】
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天皇皇后両陛下と愛子さまを乗せたシルバーのワンボックスカーを、御料牧場の職員たちが直立不動で出迎える。にこやかな表情で車を降りられたご一家に対し、職員はうやうやしく頭を下げた──。実に3年7か月ぶりの天皇ご一家の静養の地として選ばれたのは、「御料牧場」だった。4月5日から5泊6日の日程で滞在されたご一家は、自転車で敷地内を散策されたり、野菜を収穫されたり、牛の出産に立ち会われたりしたという。
「コロナ禍前は、例年5月頃に滞在されるのが恒例で、自然豊かな御料牧場は幼少より愛子さまのお気に入りでした。愛子さまが初めて御料牧場に足を運ばれたのは、まだ1才になる前のこと。雅子さまに抱っこされた愛子さまが、大きな牛を怖がらずに手を伸ばされる微笑ましいシーンがありました。多い年には、年間3度訪問されたこともあります。雅子さまにとって、御料牧場は愛子さまの成長の思い出が詰まった、特別な場所なのです」(皇室記者)
しかし、御料牧場の職員が居住まいを正すのは“皇族方がお見えになっている間だけ”と知ったら、雅子さまはどのようなお気持ちを抱かれるだろうか。
栃木県南西部に位置する御料牧場は、東京ドーム54個分の広大な土地を誇る。レタスや大根など20種類以上の野菜の生産や、馬や乳牛、豚、羊、鶏のほか、珍しいところではキジの飼育、さらにはバターやソーセージなど乳製品や肉製品の加工が行われている。
「文字通り『皇室専用の牧場』です。天皇家や皇太子家には農産物が無料で届けられる一方、宮家の皇族方でさえ、御料牧場の生産物はお金を払って購入しなければならないほど、厳密に管理されています。秋篠宮家では、秋篠宮さまが皇太子待遇である皇嗣となられたことで、購入する必要がなくなったと聞いています」(皇室ジャーナリスト)
牧場を管理するのは、宮内庁だ。牧場長を頂点に、ナンバー2の次長のもと、庶務課、畜産課、農産課の3つの部署が設けられ、60人ほどが働いている。
「牧場長は、農水省のキャリア官僚が宮内庁に出向し、務めるのが慣例です。次長を筆頭に東京の宮内庁本庁から派遣されているのは5人ほどで、それ以外の大多数は現地採用の『技官』です。国家公務員という扱いですが、仕事内容は端的に言えば農家や酪農家の方と同様です」(前出・皇室ジャーナリスト)