4月23日に投開票があった大分県の参院補選で銀座のクラブ経営者である白坂亜紀氏(56)が当選して話題をさらっている。そんな銀座の世界で、長年政治家や財界人、実業家など名だたるVIPから愛されているのが「クラブ由美」。オーナーは18歳で単身上京し、23歳で開店した“銀座の女帝”こと伊藤由美ママだ。今年で開店40周年を迎え、4月上旬にそれを記念して帝国ホテルで「“クラブ由美”開店満四十周年記念感謝の集い&ディナーの夕べ」が行なわれたという。
まず驚くのが、会の発起人代表を務めたのがママと旧知の仲である俳優の杉本彩という点だろう。訪れた来賓は310人にのぼり、帝国ホテル第14代・杉本雄料理長による特別フレンチメニューでもてなされた。さらにパーティーでは歌手の野口五郎と岩崎宏美が豪華なディナーショーを開催、お土産にはバカラの年号入りタンブラーと「宗家 源 吉兆庵」オリジナル琥珀糖の特別な菓子折と至れり尽くせり。開催にかかった費用はゆうに3000万円近かったという。
そして注目は豪華な参加者の面々。衆議院議員の石破茂氏に野田聖子氏、山下貴司氏と並び作家の百田尚樹、有本香。ニトリホールディングスの似鳥昭雄会長やセガサミーホールディングスの里見治会長、フレンチの巨匠・三國清三氏など各界から大物が訪れていた。
見た目より「知性」と「教養」が大事
メインはディナーショーだが、歌手の神野美伽の歌に加え押尾コータローによるギターの披露や司会者による来賓への「突撃インタビュー」というコーナーまで。インタビューでは石破氏が「銀座で安い酒を出してくれって頼んで角瓶を出してくれる店は由美ママのところだけですよ」と答えて笑いを誘っていた。由美ママと石破氏の関係は深く、石破氏の妻・佳子夫人とも親交があるという。由美ママが語る。
「奥様が学生時代からのファンだった伊勢正三さんに会いたいとコンサートにご招待したこともありました。また、石破さんは岩崎宏美さんの大ファンでもあったので、岩崎さんとのお食事会にお誘いしたこともあったんですよ」
銀座という街で40年以上続けてこられた土台にはこうした「人脈」が大きく影響していそうだが、どのようにして人との信頼関係を築いてきたのか。
「銀座にかかわらずすべての飲食店や接客業に共通する真理ですが、3回目にご来店いただけるかどうかが勝負だと思って接して参りました。また、いつ行っても必ずいる、営業しているポリシーを守るために、私は20代の時に腹膜炎で入院した時と、コロナの緊急事態宣言中以外は休まずにきました。あとは見た目以上により大事なのがお客様の話を伺って、話題を広げ、膨らませられる様々な知識を身につけているかどうか。そのために中身を磨けるよう努力しました。なにより私の店は『社交場』です。お客様は通うことで常連さんになり、お店にいらっしゃる方をご紹介することで交流が広まる。そうやってほかのお客様との人脈や人間関係ができていきます。そうした信頼のおけるサロンとしての役割を大切にしてきました」