臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、イギリスのオーディション番組で爆笑を巻き起こした、とにかく明るい安村(41才)のネタから考える「可笑しさ」について。
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お笑い芸人のとにかく明るい安村の芸が、イギリスの人気オーディション番組をとにかく明るく大爆笑の渦に巻き込んだ。その番組は、歌手として活躍するスーザン・ボイル(62才)やポール・ポッツ(52才)を発掘した「ブリテンズ・ゴット・タレント」。
今では世界的に有名になった彼らが、世に出るきっかけとなったこの番組のオーディション映像は、日本でも流され注目を集めた。番組は、4人いる審査員の容赦のない辛辣なコメントでも人気だが、歌やネタを披露している間に「ゴールデンブザー」が鳴らされ、その場で打ち切りになることもあるという挑戦者にとっては厳しいものだ。アメリカ版やフランス版もあり、日本人の芸人らも度々挑戦している。
そのオーディションに安村が挑戦。この時の様子を報告した自身のTwitterには、「ネタがフルでのってるよ!観てね!」というコメントとともに、番組が公開した公式YouTubeの出演動画を添えられた。動画には「信じられない!『トニカク』は明るい全裸ポーズで終始笑わせてくれました。でも安心して。履いています」という番組のつぶやきも引用されている。
このつぶやきの通り、安村は審査員から「この1年で一番面白い出場者だ」と言われたほどの大喝采を浴び、見事合格を勝ち取ったのだ。安村が披露したのは、2015年にブレイクしたあのネタ、「安心して下さい。履いてますよ」だ。
番組出演時の映像を見ると、安村がガウン姿で舞台に現れた途端、女性審査員は手元の紙で顔を隠し、男性審査員は顔をしかめた。だが安村はひるむことなくガウンを脱いで、日本ではおなじみとなったあのパンツ姿になると、ゆっくり、はっきりした英語で「I’m wearing pants. But I can pose naked(私はパンツを履いています。だけど全裸のポーズを取ることができます)と履いていたパンツを指さした。