スポーツ

大乱調を繰り返す藤浪晋太郎、改めて問われる「阪神の責任」 育成に難があるチーム事情

藤浪晋太郎

大乱調を繰り返す藤浪(写真・時事通信フォト)

 今季からメジャーで戦う藤浪晋太郎(29才)が、ある意味で大谷翔平以上の注目の的となっている。昨年限りで阪神を退団した藤浪は、約4億円(推定)の好条件でアスレチックスと契約。オープン戦で3勝を上げ、開幕ローテーションの座を掴み取ったが、先発では、

・4月1日 2回1/3 8失点
・4月8日 4回1/3 5失点
・4月15日 6回 3失点
・4月22日 2回1/3 8失点

と、ボロボロの投球が続いて中継ぎに回され、その後も、4月29日は1回で2失点、5月6日は3分の1回で3失点、5月8日は1回1/3で3失点と、散々な結果となっている。

「藤浪のこれまでの成績は(5月9日時点)、20回2/3を投げて四球が19個、自責点32、失点33で、防御率は実に13.94。1イニング投げるごとに1.5点取られる計算です。とにかくストライクが入らず、四球でランナーを溜めてしまい、ストライクを取りに行って痛打されることの繰り返し。阪神時代と何一つ変わっていません」(野球ライター)

 藤浪は高校時代に甲子園春夏連覇を果たし、ドラフト1位で阪神に入団。1年目から10勝を上げて新人王に輝くと、2年目は11勝、3年目は14勝と順調に勝ち星を積み上げた、その後は制球難に苦しみ、以後7年で22勝と寂しい結果だったが、197cmの長身から投げ込む速球は160kmを超え、素材は超一流。トレード話が何度も浮上しても、阪神は藤浪を手放さなかったが、メジャーでも変わらぬ姿を見ると、チームの育成力にも疑問符が浮かんでくる。

「藤浪について繰り返し言われてきたのは、とにかく頑固なこと。OBの江夏豊氏がキャッチボールの大切さを説いても軽く聞き流し、チームの先輩の能見篤史氏やR・メッセンジャー氏に“練習が足りない”と活を入れられても練習量が増えることはありませんでした。しかし、これには阪神というチームの体質も関係しています。

 まず難しいのは、監督がコロコロ変わること。阪神はファンが熱狂的なので、成績が悪いと球団がすぐに監督を交代しますが、球界では前の監督のお気に入りだった選手が、次の監督に干されるのはよくあること。さらに阪神には派閥闘争があるといわれるので、邪心なく監督やコーチに従うのが難しいチームです。おまけに、何かと口を出してくるOBも多いですしね。

 タニマチの存在も、選手の育成を阻む重要なポイントです。一軍半の選手がチヤホヤされて勘違いする例は多く、藤浪がコロナに感染したとされる食事会に参加したのも、“タニマチとの会食を断れなかった”と言われています。さらに、スポーツ紙の記者も、ネタを提供してくれる阪神の選手には低姿勢なので、若手が増長してしまうことも少なくありません」(スポーツ担当記者)

関連キーワード

関連記事

トピックス

最後まで復活を信じていた
《海外メディアでも物議》八代亜紀さん“プライベート写真”付きCD発売がファンの多いブラジルで報道…レコード会社社長は「もう取材は受けられない」
NEWSポストセブン
ショーンK氏が千葉県君津市で講演会を開くという(かずさFM公式サイトより)
《“ショーンK復活”が話題に》リニューアルされたHP上のコンサル実績が300社→720社に倍増…本人が答えた真相「色んなことをやってます」
NEWSポストセブン
依然として将来が不明瞭なままである愛子さま(2025年3月、神奈川・横浜市。撮影/JMPA)
愛子さま、結婚に立ちはだかる「夫婦別姓反対」の壁 将来の夫が別姓を名乗れないなら結婚はままならない 世論から目を背けて答えを出さない政府への憂悶
女性セブン
28歳で夜の世界に飛び込んだ西山さん
【インタビュー】世界でバズった六本木のコール芸「西山ダディダディ」誕生秘話、“夢がない”脱サラ社員が「軽い気持ち」で始めたバーダンスが人生一変
NEWSポストセブン
通算勝利数の歴代トップ3(左から小山さん、金田さん、米田さん)
追悼・小山正明さん 金田正一さん、米田哲也さんとの「3人合わせて『1070勝』鼎談」で「投げて強い肩を作れ」と説き、「時代が変わっても野球は変わらない」と強調
NEWSポストセブン
行列に並ぶことを一時ストップさせた公式ショップ(読者提供)
《大阪・関西万博「開幕日」のトラブル》「ハイジはそんなこと望んでいない!」大人気「スイス館」の前で起きた“行列崩壊”の一部始終
NEWSポストセブン
不倫報道のあった永野芽郁
《“イケメン俳優が集まるバー”目撃談》田中圭と永野芽郁が酒席で見せた“2人の信頼関係”「酔った2人がじゃれ合いながらバーの玄関を開けて」
NEWSポストセブン
六代目体制は20年を迎え、七代目への関心も高まる。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
山口組がナンバー2の「若頭」を電撃交代で「七代目体制」に波乱 司忍組長から続く「弘道会出身者が枢要ポスト占める状況」への不満にどう対応するか
NEWSポストセブン
日本館で来場者を迎えるイベントに出席した藤原紀香(時事通信フォト)
《雅子さまを迎えたコンサバなパンツ姿》藤原紀香の万博ファッションは「正統派で完璧すぎる」「あっぱれ。そのまま突き抜けて」とファッションディレクター解説
NEWSポストセブン
ライブ配信中に、東京都・高田馬場の路上で刺され亡くなった佐藤愛里さん(22)。事件前後に流れ続けた映像は、犯行の生々しい一幕をとらえていた(友人提供)
《22歳女性ライバー最上あいさん刺殺》「葬式もお別れ会もなく…」友人が語る“事件後の悲劇”「イベントさえなければ、まだ生きていたのかな」
NEWSポストセブン
永野芽郁
《永野芽郁、田中圭とテキーラの夜》「隣に座って親しげに耳打ち」目撃されていた都内バーでの「仲間飲み」、懸念されていた「近すぎる距離感」
NEWSポストセブン
18年間ワキ毛を生やし続けるグラドル・しーちゃん
「女性のムダ毛処理って必要ですか?」18年間ワキ毛を生やし続けるグラドル・しーちゃん(40)が語った“剃らない選択”のきっかけ
NEWSポストセブン