世の中には「健康」に関する様々な情報が溢れているが、自分にとってどれが本当に良いのかを判断するのは難しい。そこで参考になるのが、その道のプロである医師の知見だ。『80歳の壁』の著者で精神科医の和田秀樹氏は、歳を重ねるなかで「活力を奪う医療や薬は避けたい」と語る。そんな和田医師の健康の秘訣は「サプリ」にあった。和田医師が健康のために飲んでいるというサプリについて説明する。
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私自身の健康に関する基本的な方針は、単に長生きするよりも「若く元気でいたい」です。
今は62歳で、持病には糖尿病と心不全、高血圧がありますが、普段は医療や薬になるべく頼りたくありません。血圧や血糖値を「正常値」に下げればいいという現代医学の考え方では、「歳を取ってからの正常値」がきちんと考慮されていないこともあり、おそらく患者の活力を奪うからです。
日本の保険診療は、基本的には「病気を見つけて治す」ことはしてくれますが、「今より元気にする」ことはカバーしていません。超高齢社会になるほど、60~70代以降も「現役で仕事を続けたい」「もっと元気になりたい」という人もいるはず。私はそのことを重視したいと思います。
活力を奪う医療はなるべく控えめにして、今よりも元気になることを目指す。そこで、「エイジングケア」のためのサプリを飲むのは生活のなかで当たり前でした。
サプリを飲み始めたのは今から13年前、49歳の頃からです。ジャッキー・チェンなどの老化予防の主治医を務めるフランス人ドクターのクロード・ショーシャ博士に弟子入りして、抗老齢化医学を学びました。
博士は尿検査をして患者に足りない栄養素を分析し、一人ひとりに異なるサプリメントを選定します。私も、博士が選んでくれた13種類のサプリを飲んでいます(別掲表)。
日本で手に入るものは6つ、フランスから個人輸入しているものが7つですが、成分から言えば日本でも似たようなサプリは販売されています。